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From;田村祐一
「システムトレードで成功するために必要なことは何ですか?」
この答えに即答できる方がいれば、その方は、システムトレードの上級者かもしれません。
システムトレードで成功するための公式とは・・・
さっそく、答えを言いましょう。
「システムトレードの成功」には、
【「有効な投資戦略」×「継続」】が必要です。これは、西村剛がたびたび使用する公式です。
ここで言う「有効な投資戦略」とは、システムトレーダーにとっては、売買ルールを指します。過去の株価データを活用し、利益が出る法則を見つけ、それを売買ルール化することで、有効な投資戦略になり、利益の源泉となります。
そして、システムトレードの成功において、もう一つ重要な条件が「継続」です。「有効な投資戦略」を用いて、運用し続けることを指します。有効な戦略を使い続けることで、利益が徐々につみ上がることから、当然のことと言えるでしょう。ただし、こちらは言葉で言うのはカンタンですが、実際に継続しようとすると、非常に非常に難しいものです。
実は、有効な投資戦略を手に入れることは、正直それほど難しくはありません。作ろうと思えば、一人で作成することができます。もちろん、私たちがお届けしているサービスや教材を活用することもできるでしょう。様々なところでセミナーなどがありますので、そういったものを活用すれば、思ったよりもカンタンに手に入れることができるでしょう。
しかし、「継続」については、そうは行きません。
仮に、とても素晴らしい成績が期待できる売買ルールを手に入れたとしましょう。それを使い続ければ、大きな利益が期待できます。
しかし、その売買ルールを使い続けるには、さまざまな障害も発生します。
例えば、
・1年単位では負けないものの、1ヶ月、2ヶ月単位では負ける月もある
・300回のトレードのうち1、2回は投資額の80%を失う可能性がある
・一時的に運用資産に対して3割のドローダウンを被る時期がある
・相場が超悲観的な時期(暴落時)に運用資産全額を投資することがある
などが運用し続けていると障害として発生します。
これらの事態に直面すると、自分が採用している売買ルールに不信感を抱くようになります。そして、不信感がピークに達すると、その売買ルールで運用することをやめてしまうのです。
せっかく続けていれば、利益になった売買ルールを使い続けることが出来ずに、利益を逃してしまう。私は、システムトレードで成功する最大の障害は、この「継続」にあると考えています。
この「継続」を意識して、売買ルールを作成できるかできないかが、初級者と上級者の違い。そして、トレードの成功と失敗の違いにつながる可能性が高いと思っています。
先日、9月30日にシステムトレーダーズミーティングが開催されました。
台風が日本列島に直撃し、一時は開催の検討を危ぶまれましたが、沢山の方に参加いただき、無事終了することが出来ました。
このシステムトレーダーズミーティングの第2部では、システムトレードの上級者達が改良したストラテジーを披露しあう「ストラテジーコンテスト」を開催しました。
今回、私はこのストラテジーコンテストの司会をしたのですが、やはり上級者の作成する売買ルールは一味違います。本当に素晴らしいものばかりです。
上級者の作成する売買ルールは大きな利益が期待できることはもちろんですが、「継続」を強く意識した売買ルールの中身になっているからです。
コンテストの上位者に「売買ルールを作成するときに強く意識したこと」をインタビューしてみると、
・一時的に損失を被る金額は、仮にその損失を被っても気にならない金額(運用資産の1割)に抑えた
・1回のトレードで被る損失率の最大金額を「20%以内」に抑えるように損切りの条件式を追加した
・多少利益を削ってでも半年・1年単位で損失が出ないようにルールを改良した。
といった回答が出てきました。
これらはすべて、「有効な売買ルール」を「継続」するために必要な処置と言えるでしょう。「継続」するかしないかを決めるのは、自分自身です。つまり、継続出来るか出来ないかは、「自分の気持ち」次第と言えるのです。
上記で挙げた回答は、自分が安心して、売買ルールを運用し続けるために、予め障害となりうるものを事前に排除しているということです。
これが出来るかできないかが、「システムトレードの成功」の分かれ道となるのです。
もし、今売買ルールを作成している方は、有効な売買ルールに仕上げるということは前提として、「継続」という視点についても、検討してみてください。
自分がこれから先の5年、10年、その売買ルールを運用し続けることをイメージして、本当にその売買ルールで運用し続けることが出来るかを考えてください。もし、少しでも疑念や不安に感じた場合には、その売買ルールは「システムトレードの成功」にはつながらないルールである可能性があります。
自分が心から安心して使えるルールが、最高の売買ルールと言えるでしょう。そして、最高の売買ルールは十人いれば十人が定義が全く異なります。よって、自分にとって最高の売買ルールは、自分にしか作成できません。最高の売買ルールの作成を目指して、日々の改良を進めていただければと思います。
ー田村祐一
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田村 祐一



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