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From;田村祐一
年末の株式市場は大荒れでした。
ただし、リーマンショック級の暴落とはならず、ひとまず安心して年越しできそうですね。
2018年の相場を終えて、来年の株式市場について私なりの見通しと、とるべき戦略についてお話したいと思います。
来年の見通しをお話する前に、2018年の相場を振り返りましょう。
218年相場の振り返り
2018年相場は、年前半は日経平均株価は2万1500円から2万2300円の狭いレンジで推移しました。しかし、年後半に入り、年初来高値2万4270円を記録したものの、一気に急落し、一時1万8000円台まで突入しました。
年前半は動きの少ない相場であったことから、なかなかトレードチャンスらしいタイミングがありませんでした。
そして、年後半も一瞬2万4000円に突入し好調な相場が期待されましたが、ものの見事にはしごを外され、むしろピンチの連続であったと言えるでしょう。
システムトレーダーは別として、今年の相場はトントン以上で終えるのは相当難しかったのではないでしょうか。
2018年相場は、投資家の期待をことごとく裏切る「期待はずれ相場」であったと言えるでしょう。
なお、日経平均株価は、年単位の騰落率で約7%のマイナスでした。
2012年以降の年間騰落率
実は、年間騰落率の推移を見ると、2019年以降の相場の色つきが少し透けてきます。
アベノミクス相場が始まった2012年以降の年間騰落率を見ると、
〇2012年:+22.9%
〇2013年:+56.7%
〇2014年:+7.1%
〇2015年:+9.1%
〇2016年:+0.4%
〇2017年:+19.0%
〇2018年:-6.9%
となっており、6年続いた上昇が2018年でストップしました。
景気は、拡大期と衰退期がおおよそ4~5年でサイクルすると言われており、2018年アベノミクス相場の終焉の始まりである可能性があるでしょう。
2019年は、新天皇即位というお祝い事もあるものの、消費税増税という悪材料が強く意識される年となるでしょう。(もし、消費税増税が延期されたら、逆に好材料になりますが・・・)
これは、あくまでも私の勝手な予測ですが、
2019年の日経平均株価の予想レンジは、高値2万2500円、安値1万6000円で考えています。
日経平均株価は、順調に高値を切り下げており、上げ下げを繰り返しながら、徐々に株価は下落していくと想定しています。悲観的な相場想定なので、怒られてしまいそうですが、私が考える相場想定は、上記の通りです。
よく、プロと呼ばれる人の中には、荒唐無稽な相場予想、というよりも希望的観測をしている人がいますが、そんなのは気休めです。
私も、相場がドンドン上昇してくれれば、みんなハッピーで最高だと思いますが、足元の材料をもとに、現実的な予測を立て、不用意な損失を被らないように、しっかりと計画を練るべきでしょう。特に、2019年の相場は、下向きの相場と考えているならば、これまでのように安易にトレードしても儲かる相場ではありません。
2019年の取るべき投資戦略
そんな中で、2019年の取るべき投資戦略ですが、私は、「システムトレードに集中」することが最高の投資戦略と考えます。
私は、ファンダメンタル投資も、テクニカル投資も、システムトレードも幅広く研究していますが、2019年は、【システムトレードが断然有利】と考えます。
なぜなら、システムトレードが真価を発揮するのが、「下げ相場」や「暴落相場」だからです。
システムトレードは、「逆張り戦略」を最も得意とする投資戦略です。
よって、上げ下げを繰り返しながら下がっていく相場は、まさにシステムトレードのトレードチャンスと言えます。実際に、2018年10月の暴落と、先日2018年12月25日の暴落では、逆張り戦略が機能し、利益となっています。
この2つの暴落を、利益で乗り切ることが出来るのは、システムトレーダーならではと言えるでしょう。
2019年は、システムトレードで逆張り戦略を中心にトレードすることが最も安定して利益をあげることにつながると思っています。
ただし、上げ下げを繰り返しながら下がり続ける相場は、下げたときの下げ幅は一定ではなく、浅い下落で反発するケースもあれば、深い下落で反発することもあるでしょう。
よって、単に逆張り戦略と言っても一つだけではなく、下落の深さに応じた複数の逆張り戦略が必要でしょう。
・暴落時にシグナルが発生する深い逆張り戦略
・短期的な下落を捉える浅い逆張り戦略
・浅い逆張り戦略と深い逆張り戦略の間でシグナルが発生するやや深い逆張り戦略
といった具合に、逆張り戦略に厚みを持たせることで、これからくるであろう、下落相場に備えることが出来ます。少なくとも3つ程度の異なる逆張り戦略は必須であり、出来れば、5つ以上あれば理想と言えるでしょう。
2019年の相場は、安易にトレードすると痛い目を見る相場になるでしょう。よって、あまり勉強していない投資家から順番に、損失を被って行きます。
勉強したくない投資家さんについては、下手にトレードするよりも、「休むも相場」で一旦株式投資から手を引いても良いかもしれません(笑
ただし、しっかり勉強できる投資家であれば、逆張り戦略を実践することで、着実に利益を上げる期待が持てます。
2019年はシステムトレーダーにとって非常に面白い相場がやってくるでしょう。
まだシステムトレードを始めていない人は、ぜひはじめてみてください。
そして、もうすでに実践している人は、ご自身の売買ルールに磨きをかけて、来るべきチャンスに備えてください。
今から2019年相場が楽しみで仕方がありません。
―田村祐一
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