コロナ禍の恩恵を受けた銘柄は急落する?【田村祐一】



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先週は中間決算発表が続々と出てきました。

先週はウォッチしている銘柄の
決算内容の分析に追われていました。

決算を見返す中で、気になった銘柄がありました。

その銘柄とは、、、

「オイシックス・ラ・大地(3182)」

です。

みなさんはこの銘柄をご存じでしょうか。

この会社の事業内容は、インターネットを通じて
食品・食材の直販を行う宅配事業を展開しています。

新鮮な野菜等の定期配送を行っており、
野菜の料理レシピ等も併せて送ることで、

自宅で安全な食材で料理したい人に
刺さる商品を提供しています。

この企業ですが、コロナ禍で
業績をとんでもなく伸ばした企業の一つです。

コロナ禍の2021年3月期の業績を確認すると、

売上高1000億6100万円(2020年3月期比較+40.9%)
営業利益74億6500万円(2020年3月期比較+202.6%)

と驚異的な伸びを見せました。

これは完全にコロナによる恩恵を受けています。

緊急事態宣言で自宅にいる時間が長くなったことで、
家で料理をする人が増えたことが要因です。

この企業は、定期配送でお金を稼ぐ
ストック型のビジネスモデルです。

ストック型のビジネスモデルで、
前年比で40%の売上増加はとんでもないことです。

実際、業績拡大とともに株価もうなぎのぼり。
コロナショック以前と以後では株価は倍になりました。

さて、前置きはここまでとして、
オイシックスの中間決算発表が11日に発表されました。

中間決算発表の内容を確認すると、

売上高561億6700万円(前年同期比+18.1%)
営業利益33億4700万円(同-15.8%

という内容を発表しています。

売上は増加したものの、営業利益は減少しています。

もう少し決算内容を確認すると、
「販管費および一般管理費」の項目が、
前年の約200億円から今期は約240億円に増加しています。

「販管費および一般管理費」とは何かと言うことですが、
かなり簡単に言うと、売り上げを立てるために使った費用です。

広告宣伝費がこれに含まれます。

つまり、広告宣伝費を前年から大きく引き上げています。

その結果、売り上げは18.1%増加したものの、
営業利益は減少しています。

この数字を見る限り、コロナによる追い風が終わった
と言い換えることができます。

今期の売上増加は、コロナ禍による恩恵ではなく、
広告宣伝費の積み増しによるものであることから、
ボーナスタイムが終了したと言えます。

この会社は、ストック型のビジネスモデルであり、

今期積み上げた売り上げは来年も維持されるので、
決して悪いことではないのです。

ただし、投資家はそれでは満足しません。
売上も営業利益も大きく増加してほしいのです。

コロナ禍で売上と利益が大きく増加したことで、
投資家の期待度は増加していた中で、

今回の決算はかなり悪印象に感じたでしょう。

その結果、株価は急落しています。

このような例はほかにもあると思います。

コロナ禍で恩恵をうけた企業の業績は
今後そのブーストが剥げてきます。

売上が減少しないまでも、
コロナ禍ほどの売上増加は期待できないでしょう。

コロナ禍で、オイシックスも認知度があがり、
定期購入者も増え、企業基盤は強くなったことは間違いありません。

でも、投資家は欲深い生き物です。

「さらにさらに」を求めます。

今回の決算をいろいろ見ましたが、
コロナ禍で恩恵を受けた企業の株価は、
これから少し厳しいものに変化していると思います。

ある程度売上が伸びていて利益が伸びたとしても
株価は素直に反応しにくくなっています。

ですので、コロナ禍で恩恵を受けた銘柄は、
今後要注意だと思いました。

その一方で、中間決算ではそこまで確認できませんでしたが、
コロナ禍で苦しんだ企業は第3四半期以降復活の兆しを見せています。

投資家の意識がそっちの方向に向き始めています。

私もウォッチする銘柄が少し変わりました。

みなさんは中間決算を確認しましたか?
少しこれまでとは違う風向きになっています。

年末に向けて銘柄を探すには、
今がラストチャンスと言えます。

ぜひ、今のうちにいい銘柄を見つけて、
年末は楽しく過ごしたいですね。

 

ー田村祐一

 

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田村 祐一

統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株価を大きく動かすイベントに合わせて銘柄を売買する「イベント投資」にも注力。