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From:田村祐一
最近雑誌社から取材を受けることが多くなっているのですが、
取材内容の多くが「好配当銘柄」の取材です。
「好配当銘柄」特集をすると、雑誌の売上が大きく変わるそうです。
それだけ、個人投資家には好配当銘柄が人気なのでしょう(笑
9月は3月決算企業の配当確定月なので、
なおさら好配当銘柄に注目が集まりますが、
今年の権利落ち日が27日(金)ですので、
今から狙っても遅すぎる感じですね。
むしろ、好配当銘柄を狙うなら、
配当の権利落ち後の株価調整のタイミングで仕込んで、
次の配当を狙うのがベストと言えるでしょう。
株価が調整したタイミングに仕込んでおけば、
高い利回りで安定して保有を継続できます。
ただ、好配当銘柄と言っても、
単純に好配当銘柄を何も考えずに買うのはリスクです。
好配当銘柄には落とし穴もあって、
安易に手を出すのは少しリスクがあります。
このリスクはあとで後述しますが、
初心者ほど好配当銘柄が好きだし手掛けますが、
結構リスキーなんですよ。
私は、以下のような好配当銘柄の探し方をしています。
【1】攻め攻めの高配当銘柄(値上がりも狙いたい)
・来期業績予想(コンセンサス)が増収増益
・ROA20%以上
・配当利回り3%以上
【2】カッチカチの守りの高配当銘柄(安定配当享受)
・連続増配回数最低5回以上
・自己資本比率50%以上
・PER15倍以下、PBR1.5倍以下
・配当利回り4%以上
こんな感じでスクリーニングしています。
「攻め」と「守り」の両軸で銘柄を探します。
「攻め」については、好配当を受け取りつつ、
値上がり益もほしいと言うときに使います。
業績が順調に拡大している銘柄で、
かつROAが高い銘柄を厳選しています。
ROAが高い企業ほど、株主から投資されたお金や、
銀行等から借り入れた資金を有効活用して、
利益を生み出しているという証拠です。
ROAが高い銘柄は成長性の高い銘柄が多く、
中長期的に値上がり益も期待できます。
高い利回りを受けつつ、値上がり益も出れば、
どんなことが起こっても損失を被るリスクはなくなります。
今みたいな株のバーゲンセールでは、
絶好の仕込みチャンスと言えるでしょう。
「守り」については、そこまで値上がり益は狙わないものの
配当が将来的にもしっかり受け取れると言う点に特化しています。
連続増配回数が5回以上の銘柄は、
その企業が意識して増配を行っている可能性が高いです。
特に10回を超えている銘柄については、
増配することが至上命題になっていると思います。
よって、よっぽどの事態にならない限り、
減配される可能性は低く、安心して配当が受け取れます。
また、増配が連続していると言うことは、
業績的にも増収増益が連続していないと難しいです。
企業経営が上手くいってないと、増配することはできないので、
そういった意味でも安心感が高いですね。
自己資本比率が高いという条件も、
減配のリスクを回避するため項目です。
自己資本比率が高い銘柄は、
長年設けたお金を利益剰余金としてため込み、
財務健全性が高い銘柄が多いです。
仮に、コロナの世界的感染拡大のように、
企業業績がどうしても立ち行かない時でも、
耐える力があり、配当にお金を回す余力もあります。
「攻め」の選び方と比較して、
配当利回りは少し高めにしても良いでしょう。
そんな感じで銘柄をスクリーニングして、
そこから抽出された銘柄の中から気に入った銘柄を仕込みます。
この際一点注意点があります。
配当利回りが高すぎの銘柄は要注意です。
配当利回りが【7%】を超えている場合には、
投資する際には少しその銘柄への投資するときには、
その配当の高さの原因を調べる必要があります。
そもそも企業の存続理由は、「成長」です。
成長なき企業は、衰退しかありません。
配当が高い銘柄というのは、言い換えると、
利益を成長のための投資に回さず、
投資者に還元している状態です。
ある程度の配当利回りなら還元しつつ成長も両立できますが、
7%を超える配当利回りは、成長を放棄している企業もあるでしょう。
中長期の保有を目的としているならば、
中長期のある程度の成長も伴わないといけません。
よって、配当利回りが高すぎる銘柄はなるべく除外したいほうがよいでしょう。
田村祐一
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