システムトレードがウソってことですか?



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From;西村剛

「検証結果は良いのですが、実運用では成績が悪いです。これってシステムトレードがウソということですか?」

少々厳しいご意見と共に、このようなご質問をいただきました。これは、システムトレードの名誉のためにも(笑)しっかりとお答えしておかなければならないでしょう。また、これは「検証結果と実運用の成績にかい離がある」というシステムトレーダーなら、誰しもが通る道でもあります。そういったことでは、弁解…ではないですが、この弁解と共にしっかりと回答する必要があるでしょう。そこで、今日は、このご質問に回答したいと思います。

システムトレードはウソ?

ちなみに、最初に断っておきますが、決して、システムトレードはウソではありません(汗)どうしても、投資やトレードという分野は、リスクが伴うものですので、損失や思った以上に成績が伸びないということはつきものです。ですが、やはりご自身の大切な資産を運用しているので、それが現実になった場合「これはウソの情報か?」と疑いたくなる気持ちもわかります。

正しい知識と正しい行動がないと…

ただ、決してそのようなことはありません。実際、先日開催した年末特別システムトレーダーズ・ミーティングで受賞した方やエントリーした方のように実績を上げています。ですので、正真正銘、有効なトレード法なのです。しかし、ちょっとやり方を間違えてしまうと、その結果がゆがんでしまいます。

まさに、「正しい知識」がない状態で行動してしまうと、それは正しくない行動ですので、望まない結果を生む状態です。反対に、正しい知識があれば、正しい行動をとるので望む結果を得るか、近い状態になるでしょう。では、その具体的な内容は、いったい何なのでしょうか?実は、それは2つあります。

実運用の成績がかい離する理由:その.1

1つ目は、「カーブフィッティング」です。これは、日本語で置き換えると過剰最適化です。その言葉通り、意味するのは過剰に最適化しているということです。例えば、あなたもこのような経験はないでしょうか?

カーブフィッティングはしてはいけないという正しい知識があるものの、検証を繰り返す中で、少しでも検証結果を良くしようとするあまり、複雑な条件式を作ってしまったということです。もしくは、トレード一覧を見て、特定の負けトレードを不必要に外したりすることもです。

このようなことが、よくあることですが、これをしてしまうと現実世界での再現性が低くなり、検証結果と実運用の成績がかい離してしまいます。なかなかこれを上手く説明することはできないのですが、よくある「理想の人」がそのようなものです。もちろん、現実に存在する理想の人もいると思いますが、「いやいや、そんな人いないでしょ」と、思わず突っ込みたくなるのが、まさにカーブフィッティングでしょう。

自分の都合だけで、検証上に自分用の株式市場を作ってしまい、その中で良い成績を出せるように売買ルールを組み立てている状態です。ですが、検証上で自分の株式市場を作っても、実際の株式市場は違います。ちなみに、自分用の株式市場というのは、例えば負けトレードが発生しないようになるような状態でしょう。特定の負けトレードを外すことは、現実では避けられません。ですので、それが結果として自分用の株式市場を作ることになるでしょう。

つまり、このカーブフィッティングの正しい知識はあるものの…いや、もしくはカーブフィッティングの正しい知識がないと、実運用したとき、あなたが望まない結果を生んでしまうものです。

実運用の成績がかい離する理由:その.2

そして、2つ目が「最大ドローダウン」です。これを言ってしまうと、システムトレードの信ぴょう性を疑われてしまうかもしれませんが、最大ドローダウンは、検証結果よりも大きくなることを考えておかなければなりません。これはリスク管理の一つでもあります。

もちろん、最大ドローダウンが検証結果内で収まるのが理想なのですが、やはりリスクは大きく見て、もしものときに備えておかなければ危険です。だから、このドローダウンは、常に更新することを想定して検証し、売買ルールを作成する必要があるでしょう。

仮に、最大ドローダウンを更新したときは、その売買ルールが機能しなくなった可能性も否めません。ですので、もし更新した場合は、売買ルールの中身を見直す必要があるでしょう。状況によっては、運用をストップして、検証上で様子を見たり、細かく売買ルールを見直す必要があるでしょう。

実運用の成績がかい離するとき確認すること

まとめると、「カーブフィッティング」と「ドローダウン」に関する正しい知識と、正しい行動(やり方)があれば、実運用で検証結果とかい離する可能性は低くなるということです。また、もしこの2つがしっかりしていれば、仮に成績が悪くても、それは一時的である可能性が高いものです。そうなれば、多少かい離はあるものの、耐えてトレードを継続する必要があるでしょう。そうすることで、いつまにか従来の成績に戻ります。

正しい知識はあるが、検証にのめりこむと…

おそらく、あなたの場合は、ここで日々熱心に勉強しているので「誤った知識」でカーブフィッティングやドローダウンを頭に入れていないでしょう。ただし、一つ気を付けなければならないのが、カーブフィッティングでありがちな検証に夢中になりすぎて、行動が誤った行動になっている場合です。また、それと同じで利益を優先するあまり、過度にリスクを取り、ドローダウンを許容度以上に大きくしてしまったりすることです。

どうしても、これはシステムトレーダーの「あるある」のようなもので、一度は誰もが通る道とも言えます。ですので、もし検証結果と実運用の成績に差がある場合は、今日の話を素直に受け止め、真っ新な状態であなたの売買ルールを見てみると良いでしょう。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。

1 個のコメント

  • 西村様
    最大ドローダウンは重要な指標ですが、私は、特に時価ベースの最大ドローダウンをシステムを運用するうえで重視しています。いかに勝率が高くとも、利益額が大きくても時価ベースの最大ドローダウンが大きくては実運用ではストレスが大きくなりすぎてシグナルに従うことが難しくなります。私は時価ベースの最大ドローダウン率を手計算で出していますが、システムに組み入れることはできないでしょうか?ドローダウン額は資産額によって変動するため指標にするにはその率を計算する必要がある為です。

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