ほとんど知られていない売買ルール作成のコツ



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From:西村剛

株式市場と一口に言っても、様々な市場があります。

日本株市場を大まかに分ければ、東証1部、東証2部、マザーズ市場と言ったところでしょうか。さて、なぜこのような話をいきなりしたかですが、実はここに「ほとんど知られていない」売買ルールのコツがあるからです。つい先日、このようなご質問をいただく機会がありました。

「東証1部、東証2部、マザーズのように市場を分けて売買ルールを作成すると聞きました。いったい、どのようにすれば市場を分けて売買ルールを作成することができるのでしょうか?」

市場ごとに売買ルールを作成するコツ

確かにこれですが、あまりお話ししたことがない内容です。戦略ごとに、逆張り戦略であれば、このような部分に注意して、順張り戦略であれば、このような部分に注意してというものは、所々でお伝えしているかと思います。ですが、改まって考えると、市場ごとにどのように売買ルールを作成すれば良いかということはお話ししたことがありません。そこで今回は、そのコツについてお伝えしましょう。

一番おさえておきたいコツ

もちろん、この市場ごとに分けて売買ルールを作成するコツは多数あるでしょう。ただ、その中で一番抑えておきたい作成方法であり、コツがあります。それが…

市場の特長や傾向を把握して売買ルールを作成する」

ということです。これは、案外見落としがちなことです。おそらく、システムトレーダーの中でも、市場ごとの特長、つまり傾向を意識している人は、案外少ないでしょう。どちらかと言うと、個別の銘柄の動きに注目してしまい、市場の傾向は忘れがちです。

特長や傾向を知るか知らないかで…

ただ、この各市場の傾向を知っているか、知らないかで、その後の売買ルールの作成の円滑さが違います。例えて言うなら、傾向を知っているのは水の流れを把握して泳いでいる状態で、傾向を知らないのは水の流れとは関係なく泳いでいる状態です。どちらが、円滑に泳げるかは一目瞭然でしょう。

ちなみに、この傾向の話ですが、今の例え話で考えれば、その一目瞭然の答えを選ぶのですが、実際にシステムトレードの中では、そうしているかと聞かれると、不安になる方が多いのではないでしょうか。もし、あなたがなかなか改良が上手くいかないときは、この部分に立ち返って考え直してみると良いでしょう。

東証1部の特長と傾向

では、実際に各市場にどのような傾向があるかについてお話ししましょう。まず、東証1部です。この市場の多くは、上場基準が厳しいこともあり、大企業が中心です。そして、その大企業は日本国内だけでなく、グローバルで事業を展開しています。ですので、日本国内の経済も影響しますが、他の市場と違って海外経済の影響を受けやすい傾向があります。特に、為替によって業績が変動することが十分に考えられます。

ただし、上場基準が厳しいだけあり、東証1部の銘柄の企業基盤は強固なところが多いでしょう。だから、「普通の企業なら、とっくに…」という言葉が出るときがありますが、まさにそれが表すように、それだけ基盤が強固です。つまり、それだけ倒産リスクが小さいと考えられるでしょう。

また、業績もある程度の大きさに達していて他の市場の企業に比べて安定しています。ただ、これは裏を返せば、それほど変動がないということですので、その影響から株価のボラティリティが他の市場に比べて低い傾向があります。つまり、それだけ利益の源泉を掴むのが難しいということでしょう。東証1部ににはこのような傾向や特長があります。

東証2部の特長と傾向

次に東証2部です。東証2部の多くは、地方で事業を展開する企業や、国内市場で事業展開する企業が多いです。つまり、東証1部と違って、海外経済の影響を受けにくい傾向があります。だから、業績が安定しているという一面があります。

ただし、この東証2部には、特有の特長があります。それが「経営姿勢に保守的な企業が多い」ということです。やはり国内需要を中心に事業展開していることや、ある程度の規模であることから、そこからの更なる成長を描く企業がそれほど多くありません。ですので、それが影響して、業績が大きく成長することがないとも言えます。ただ、一方で減益が少ないとも言えます。

また、他にも、東証1部の株価の動きに連動して、東証1部が上昇した後に東証2部が上昇していくという、NYダウと日経平均株価のような連動性の関係も見られます。このように、東証2部は他の市場に比べて少し違った傾向があるとも言えるでしょう。

マザーズの特長と傾向

では、最後にマザーズです。この市場の銘柄の多くは、株価が大きく変動する傾向があるでしょう。また、同時に一方的に株価が動きやすいので、上がれば上がりっぱなしになりますし、下がれば下がりっぱなしになる傾向が見られます。

これはやはり、マザーズに上場する企業の多くは、創業間もない企業多いことが理由でしょう。これから成長する期待が大きく持てる一方、例えば東証1部のような企業基盤がないので、マイナス成長するときは、一気にマイナスになる傾向があります。まさに、ジェットコースターのように、どちらにも激しく動くのが、この市場の特長でしょう。

ここから読み取れるアイデア

さて、以上が大まかな傾向ですが、あなたは何かここから読み取れたでしょうか?もし、このような特長や傾向を知っていれば、流れに逆らうことなく、流れに合わせた売買ルールの作成ができるようになるでしょう。

例えば、東証1部を対象にした売買ルールであれば、倒産リスクが低いので、1銘柄辺りの投入資金量を多くするという発想が出るかもしません。または、東証2部は業績が安定している企業が多いので、順張り戦略を中心に作成してみようという発想が出るかもしれません。そして、マザーズは、倒産リスクが高い可能性があるので、倒産銘柄をつかまないようにしようという発想が出るかもしれません。

特長や傾向を知っていると…

このように、特長や傾向をおさえることができれば、流れに沿った売買ルールを作成することが可能でしょう。そうなると、スキルを使ってムリに利益を上げようとするよりも、カンタンに利益を上げることができるようになるでしょう。また、信頼性の高い売買ルールを作成することができるでしょう。

ですので、もしあなたがこのような特長や傾向を活かしていなければ、ぜひこの知識を取り入れてみてください。そうすることで、今までとは違った角度で見ることができ、新たな利益の源泉を手にすることができるかもしれません。ぜひ、挑戦してみましょう。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。