平均年利70%と50%の売買ルール、どっちを選ぶ?



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From;西村剛

非常に興味深いご質問をいただきました。

さっそく、そのご質問の内容をご紹介すると、このようなものでした。

◯平均年利70%で最大損失が20%の売買ルール

◯平均年利50%で最大損失が20%の売買ルール

どちらの売買ルールを選択すべきか悩んでいるというものでした。あなたなら、どちらを選択するでしょうか?もちろん、これはクイズではありませんので、正解はありません。もちろん、引っ掛け問題でもありません。だから、あなたの選択を素直に考えてみてください。

どちらを選ぶ?

いかがでしょうか?答えはでましたか?何も条件がなければ、きっと多くの人が1番目の売買ルールを選択するでしょう。もちろん、それは当然です。誰でも利益が大きく、損失が小さいほうが良いので、それが自然な流れです。

では、ここに一つ条件を加えます。もし、この2つの売買ルールが、完成した売買ルールとして、販売されていたら、どちらを選択するでしょうか?システムトレードの世界では、売買ルールを作成して販売している人たちがいます。私たちもその一人なのですが、もし、あなたがどちらか1つしか購入できないとしたら、どちらを選択するでしょうか?

私が選ぶなら…

おそらく、これは考えものだと思います。年利20%の違いは非常に大きいのですが、何か色々と考えてしまうでしょう。いや、もしくは、全くそのようなことなく、当初の通り、1番目を選択するかもしれません。ちなみに、私はどちらを選択するかと言うと…正直これだけでは選択ができないというのが回答です(汗)

そんなことを言ったら、人には選ばせておいてっ!とつっこまれそうですが、想像の世界ですのでお許しください。では、なぜ、私はこれだけでは選択が難しいかというと、その理由は「誰が作成しているか分からないから」です。言い換えると、、、

売買ルールの正しい作り方をしているか分からないから

です。

実は、このご質問ですが、ある売買ルールの販売サイトを見て、どちらかの売買ルールを購入しようとしたシステムトレーダーの方からいただきました。確かに、そのようなサイトであれば、このような2つの選択がありそうですね。作っている人が違うので、最大の損失は同じでも、期待できる利益が違うというのはあり得る話です。

注目したいのは堅牢性

ただ、このようなとき、私は「どのような人が、どのような方法で、その売買ルールを作成したか」が非常に重要になってくると考えています。なぜなら、その人の経験や、売買ルールを正しい作り方をしているかどうかで、売買ルールの「堅牢性」が大きく変わってくるからです。

私たちシステムトレーダーに限らず、個人投資家にとって、成功を定義すると、それはきっと一攫千金のようなあぶく銭を儲けることではなく「長期にわたり安定的に利益を上げ続ける」ことだと考えます。また、それには、「明確な基準(=売買ルールなど)」を持ち、それを忠実に守って「継続」的にトレードや投資を続けていくことが不可欠だと考えます。

ですので、その揺るぎない原則から考えれば、ちょっとやそっとでは崩れない「堅牢性」の高い売買ルールが求められます。例えば、その売買ルールが得意な相場では、一気に利益を上げるが、不得意な相場では損失ばかり受けてしまうというのは、堅牢性があるとは言えません。

堅牢性とは?

堅牢性が高いというのは、勝つことではなく「負けにくい」ことです。不得意な相場では、大きく勝ち越すことはないが、負けずに耐え抜くことができ、得意な相場では、非常に大きく利益を伸ばすことはできないが、それなりに大きな利益を得ることができるということです。

つまり、不得意な時期は耐え抜き、得意な相場ではそれなりに伸ばすということです。だから、どのような相場が来ても、安定的に利益を積み上げることができます。そして、結果的に長期にわたり安定的に利益を上げ続けるという成功を手にすることができるのです。

1回の大きな損失をどう捉えるか?

ですが、この視点がないシステムトレーダーは「利益を上げる」ことを目的に売買ルールを作成します。現実では何が起きるか分からないということを念頭に置かず、あくまでも検証上での成績を重視します。だから、例えば一発の損失で退場する恐れがあるトレードが含まれていても、それはたくさんある中の1回だと考え、気にせず改良を進めます。

しかし、堅牢性を求め、成功を求めるシステムトレーダーは、たった1回の損失が退場につながる可能性があることを実感していますので、その1回を、慎重に取り除きます。また、もし複数の売買ルールを組んでいるなら、同じような売買ルールを組み合せると、全部が大崩する可能性があるので、それも違った売買ルールを組み合わせてリスク分散します。

リスク分散の視点で言えば、銘柄分散数やレバレッジなどもそうでしょう。いくら検証上の成績が良くなるからと言って、レバレッジを掛けすぎてしまってはいけません。やはり、たった1回の大きな損失が、輪をかけて大きな損失になり、一発退場というのも十分に考えられます。だから、堅牢性を求めるシステムトレーダーは、決してそのようなことはしません。つまり、カンタンに言えば、売買ルールは検証結果だけでは、それが全く分からないということです。

正しい作り方 VS 誤った作り方

ただ、この話には続きがあります。それが、売買ルールを例えばこのような販売サイトで購入した場合使い方が2つあります。1つ目の使い方は、その売買ルールで実運用することです。2つ目の使い方は、購入した売買ルールを見て、売買ルールの作り方を逆算して考え、その作り手のノウハウを盗む(学ぶ)ことです。

その場合、1点目は成績に関連するので、ある種これは良いです。成績が悪ければ、その売買ルールを使わなければ良いだけです。ですが、厄介なのが2点目です。おそらく、日々熱心に勉強しているあなたのようなシステムトレーダーであれば、条件式を見て、その作り手がどのようなノウハウを持っているか盗み取るでしょう。

そうです…ここが厄介なところです。もし、その作り手が「誤った売買ルールの作り方」=「堅牢性よりも利益を求める作り方」をしていたら、どうでしょうか?もし、それを鵜呑みにしてしまったら、あなたの頭の中には、せっかくこれまで「正しい売買ルールの作り方」がインプットされていたのに、「誤った売買ルールの作り方」に塗り替えられてしまいます。

See→Do→Getの原則で考えると…

そうなると、どうなるでしょう。See→Do→Getの原則で考えると、あなたには、このことで「誤った売買ルールの作り方」のパラダイムが入ってしまいます。ということは、次に起きるのはDoですので、「誤った売買ルールの作成手順を実行」してしまいます。ということは、結果的に、それは誤った売買ルールの作り方で売買ルールを作るので、「誤った結果」=「損失」を招くことになるでしょう。

このように、実はどのような作り方をしているか分からない売買ルールを手に入れることは、上手くいけば実運用で利益を上げることになりますが、一歩間違えると、あなたがこれまで積み上げてきたものを壊しかねないという怖さがあります。

もちろん、これは売買ルールを購入するのを止めましょうと推奨しているわけではありません。ただし、この部分をしっかりと見定めないと、リスクがあるということです。だから、冒頭の質問の2つの売買ルールは、この時点ではどちらが良いか、私は選択ができないのです。

正しい結果を求めるなら、その選択は?

この「正しい作成方法」を持ったシステムトレーダーが、売買ルールを作成しているか否かは非常に重要です。See→Do→Getの原則の通り、正しいパラダイムを持ったシステムトレーダーであれば、正しい知識をインプットし、正しい作成方法で売買ルールを作成します。そして、その結果として正しい結果、つまり長期にわたり安定的に利益を上げ続けることができるでしょう。

しかし、誤ったパラダイムを持ったシステムトレーダーが、売買ルールを作成していると、誤った知識をインプットしているので、誤った方法で売買ルールを作成します。そうなれば、当然結果は誤った結果を生むしかありません。

ですが、なかなかこのような部分に気がつくのは難しいところです。ですので、ぜひ今回の話を参考に、その人が正しいパラダイムを持ったシステムトレーダーなのかという部分を考えて、検証結果を見てみると良いでしょう。ちなみに、こういった部分があるので、私たちは販売用の売買ルールの作成を依頼するときは、私たち独自の審査基準で選定した「認定システムトレーダー」にお願いしています。

彼らは、正しい作成方法のパラダイムを持ったシステムトレーダーなので、私たちも安心してお願いできます。また、この情報を公開するのも、仮に認定システムトレーダーの作成した売買ルールを手に入れても、鵜呑みにすることなく、分析し、そこから検証結果の裏に隠れた情報を読み取れると思われる方たちを対象に公開しています。このように私たちも、これだけの理由があるので、慎重に開発もご提供も行っています。

そうそう、一つ言い忘れました…

そうそう、一つ言い忘れました。この話ですが、実はあなたが作成した売買ルールの中でも役立つでしょう。おそらく、全ての売買ルールが同じ時期に作成したとは限らないと思います。ということは、時期によって知識量が変わっていると思うので、誤ったパラダイムはないとしても、さらに正しい作成方法のパラダイムで作ったものと、それ以前のものがあると思います。そういった意味では、この視点であなたの売買ルールを見てみると、新しい改良点などが見えてくると思いますよ。ぜひ、参考にしてみてください。

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。