売買ルール開発で上級者のほうが時間がかかる理由とは? 【西村剛】



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21日の日本株は、前週末の米株安に加え、ウクライナ国境付近の新たな地域にロシアが装甲車や部隊を配備する動きなどが伝わり、相場の重しとなっております。

裁量トレードをしているあなたは、損失を抱えて、どこで損切りするべきかお悩みではないでしょうか?

そんなあなたにオススメしているのが、【システムトレード】という投資手法です。

システムトレードと聞いても、「なんだか難しそう…」と感じる方も多いはずです。

また、「システムトレードの上級者がひとつの売買ルールを完成させるのにどれくらい時間がかかるのか?」

このような疑問を抱く方もいらっしゃるかと思います。

私の周りでは、システムトレードの初心者や中級者で1ヶ月ほどでひとつの売買ルールを完成させることが多いと思うのですが、システムトレードの上級者はだいたい少なくとも3ヶ月ほどかけてひとつの売買ルールを完成させています。実はひとつの売買ルールを完成させるのに要する時間は、システムトレードの初心者よりも上級者のほうが長いのです。

ちょっと意外だったのではないでしょうか。

実はある程度システムトレードの技術があれば、初心者でも簡単に成績の良い売買ルールを作ることは出来ます。

私達が提供しているサンプルの売買ルールや書籍を参考にすれば、1日で売買ルールを完成させることも可能でしょう。初心者でも1日で簡単に成績の良い売買ルールを作ることが出来るのですから、当然上級者も1日で成績の良い売買ルールを作ることが可能です。けれども上級者はそのようなことをせず、地道に何千回も検証を行って長時間かけて売買ルールを開発するのです。

なぜならシステムトレードの上級者は、「成績の良い売買ルールを作ることが目的ではなく、将来も機能するであろう堅牢性の高い売買ルールを作る」ことを目的としているからなのです。

システムトレードの上級者は「バックテストの結果がいくら良くても、その売買ルールが将来も機能しなければ意味がない」ことを十分に理解しているのです。

そのため、まずは基礎的な検証をしっかりと行い、その売買ルールのコアな条件式がしっかりと統計的に有利なのかどうかを確認し、カーブフィッティングを起さないように条件式をひとつずつ検証し、売買ルールが完成してからもすぐに運用するのではなく、しっかりと機能するのかどうかを見極めてから実際に運用するのです。
ちなみに私のシステムトレードのお師匠さんである斉藤正章さんは、1年くらいかけ売買ルールを開発し、6ヶ月ほどテスト運用を行ってから本格的にその売買ルールで運用するといってました。それくらい上級者はひとつの売買ルールに時間と労力を割いています。

斉藤正章さんの例は極端ですが、少なくともシステムトレードの上級者は、成績だけでなく堅牢性にこだわって売買ルールを開発します。なぜならそうしないと自信を持って運用できないことが分かっているからなのです。

システムトレードの売買ルール開発で一番重要なのが堅牢性です。

もしあなたが、ひとつの売買ルールを開発するのにあまり時間をかけていないのならば、一度足を止め、しっかりとひとつひとつの条件式が統計的に有効かどうかを確認して下さい。簡単に作った売買ルールより、しっかりと時間をかけて丁寧に作った売買ルールのほうが何倍も安心感を持ってトレード出来ると思いますよ。ぜひ実践して下さいね。

 

ー西村剛

 

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21日の日経平均は-211円安の3日続落となり、
マザーズ指数は700ポイントを下回って引けました。

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。