藤井聡太竜王を倒す方法とシストレの共通点【西村剛】



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今将棋界がかなり熱くなっています。

特に天才藤井聡太竜王とこれまた天才羽生善治九段の対決は将棋界だけでなく、私のようなにわか将棋ファンにも話題となっています。

特に最近はAIの発達により、一手ごとにどちらが有利か?みたいな情報が画面に表示されており、将棋界も大きく変わってきた印象です。

AIは株式投資にもかなりかかわってきている技術ということもあり、将棋のAIを調べているうちに、あるコラムが目につきました。

藤井聡太氏に勝とうとしたある棋士が考えた

「弱者の選択」

という内容です。

 

AI並みに強い藤井聡太氏に勝つためには、

「最善手ではなく、あえて2番手、3番手の手を採用する」

といった内容です。ある意味、最善手は研究され尽くしているので、あえて研究がそれほどされていない2番手、3番手の手を採用することで、勝つチャンスを見出すことが必要という内容でした。

この考え方、実はシステムトレードにも当てはまります。

 

システムトレードは過去の株価データをもとに、統計的に有利な条件を導き出しトレードする手法です。検証結果だけに限れば、めちゃめちゃ検証すれば、ある程度最適な数値は導き出せます。将棋でいう最善手です。

ただ、その最適な数値は、めちゃめちゃ検証した人ならば誰もがたどり着く数値なので、使う人が多くなります。その結果、スリッページが発生し、検証結果通りの成績にならない場合もよくあるのです。

こういったことを避けるために、最善の数値ではなく、あえて2番手、3番手の数値を採用するシステムトレーダーもいます。そうすることで同じ数値をつかう人が少なくなり、結果としてその売買ルールの寿命が延びるからです。

私たちシステムトレーダーは、ついつい最高の検証結果を求めるため、最善の数値を採用しがちです。それはそれで間違いではないのですが、売買ルールの寿命を延ばすために、あえて2番手、3番手の数値を使ってみてはいかがでしょうか。ぜひ一度考えてみてください。

 

ー西村剛

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。