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今年は年初から6月まで右肩上がりで上昇し、日経平均は8000円近く上昇してきました。新NISAの制度が始まり、新規で相場に参入してくる投資家が増えたこともあり、その力が大きく上昇した要因となったかと思います。
しかし、7月以降相場が崩れ始め、8月には急落となり、高値から10000円近く下げるという激しい相場になりました。
新NISAから始めた人にとっては年初からの上昇相場しか知らないため、株は基本的に上がるもの、だから長期投資でじっくりと持っておけば資産形成ができるという考えだと思います。そんな中、今回8月の急落を初めて経験し戸惑う方も多かったことでしょう。
ライブドアショック、リーマンショック、などこれまでに長い間相場を経験した人にとっては、このような急落は何度も起きているので、今回の下げも久しぶりに来たな、という感覚だったのではないかと思います。
それにしても今回の下げの下落率は過去に経験したことがない早さの下落だったとは思います。
NISAを始めた人は基本的に長期投資前提で積み立てていくやり方なので、このような暴落が起きようが、長期的には元に戻るので、下がったところは買い増しして行けばよい、という考えですが、実際にこのような暴落を目のあたりにすると、その中で実際に買い増ししていくのは難しいのではないかと思います。
そもそも、このような連日の大幅安が続き上昇する気配が見えないと、どこまで下がるのかわからない、そもそも長期とはいえ本当に上昇していくのか、という疑問が生まれてきます。
さらに、含み損が日に日に拡大していく中で、じっと持つだけでもストレスがかかり、ポジションを手じまいたくなるでしょうが、その中でさらに買い増ししようという発想には至らないのではないかと思います。
株は長期で持っていれば勝ちやすい、ポジションを持っているだけで下がったら買い増しして放置しておけばよい。一見すると長期投資は簡単なように見えますが、
長期間右肩上がりで上昇し続けることはなく、このような暴落に何度となく直面し、その度に同じような思いをしながら、保有し続けなければいけません。
それが実際にやってみたときの長期投資の難しいところではないかと思います。
そのため、長期投資をやるうえで必要なこととしては、このような迷いを起こさないことで、まず大事なのは➀長期的に上昇し続けるという信念をもつこと、でファンダメンタル、テクニカル、などの知識を付けて、相場が長期的に上昇トレンドが継続していくという裏付けを自分の中で理解して腹落ちしておくことです。
他の人の見通しなどは参考にするのは良いですが、それを完全に自分のものとして理解し、これなら絶対に大丈夫という確信が持てるくらいまでしておかないといけません。他人の言ったことを鵜呑みにしているだけだと、そうならなかったときに本当に言っていることは正しいのだろうか、と疑問が生じ、逆の行動をとってしまいます。
そのような判断は最終的には自分がするので、自分の中で何が正しいかというのは、自分で説明できるくらいまで理解しておかないと、誰かが言ったからそうしたというだけでは、今回のような逆のことが起きたときにポジションを投げてしまうでしょう。
そして、もう一つ大事なのは②資金管理です。これが長期投資では一番重要と言ってもいいかもしれません。
あくまで投資に回す資金は全体の資産の中の余剰資金として行っていれば、多少大きなブレがあっても気にならず、むしろ、余裕資金があれば買い増ししようという精神的な余裕も生まれるでしょう。
しかし、投資に全ての資産を投入してしまい、生活がその投資の結果によって左右されてしまうくらいになってしまうと、日々の動きに神経質になり、一時的な急落に狼狽してしまい、大きく下がったところでポジションを投げさせられるということになってしまいます。
特に、安定した上昇相場が長く続いていくと資金がどんどん増えてくるので、さらに買い増ししたくなってポジションを増やしてしまいたくなってしまいます。
長期投資で最終的には今より上がっているからどこで買ってもあまり差はないという人もいますが、安いところで買った方が良いのに越したことはありません。
まだ今後も長期的には同じような暴落に何度も直面するでしょうが、長期投資する上での心構えを今回の暴落を教訓に、しっかりと持っておきましょう。
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