ドル円のトレンド変化



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10月に入り早いもので今年の相場もあと1/4程となりました。

今年の日経平均は42000円の高値を更新したと思いきやその後短期で急落し、1カ月近くで10000円以上下げる暴落となりました。

その後、反発して持ち直してきて上昇トレンドに転換したかと思ったところで、石破ショック、7月以降の今年後半戦はなかなか荒れる展開が続いています。

この下げは押し目で日経平均は再度高値更新してくるという見方の人もいれば、持ち株を処分して売り方に転換したという人もいるようです。

これから後半戦の年末に向けて、日本は衆議院解散、総選挙など混とんとした状態になってきましたし、11月はアメリカの大統領選挙があったりと、株価の動きに影響するビックイベントが控えているため、どのような動きになるかはわかりません。

日経平均で見ると日足で35000円~40000円でレンジ相場となっており、この間を行ったり来たりしながらどちらかブレイクしていった方に次のトレンドが発生します。

そのため、まだ上に向かうか、下に向かうか、大きい流れはわかりません。

こういうときに、何かしらの理由を見つけてレンジ内を上にブレイクしていく、といったように先走って手を出すのは、根拠に欠けるためあまりいい結果にはならないので条件が揃うまではじっと我慢しておくことが重要です。

日経平均はこのような方向感のない動きがまだ続くと思いますが、日経平均、あるいは日本の株式を見ていく上で重要なのが為替のドル円の動きです。

これまでは円安株高と連動して動いており、日本株が上がるなら円安、日本株が下がるなら円高、というのが本来の動きです。

では、為替の動きはどうなっているかドル円の動きを見てみましょう。

ドル円は日経平均が42000円の高値を付けた時は、161円まで円安が進んでいました。

その後7月、8月の、暴落の中、ドル円も大きく下げて9月には140円を割れる場面までありました。

その後ようやく戻ってきたと思ったところで石破ショックとなり、再度下落に転じてきたところです。

この中でドル円の大きな変化としては、週足レベルの長い期間で見たときに100週移動平均線をトレンド判定の一つの目安とすると、この100週移動平均を超えてきたのが2021年の3月で、この時は108円近くでしたが、そこから今年の9月まで3年以上にわたって100週移動平均線の上を推移していました。

それが、9/9時点でこの移動平均線を下回ってきました。

そのため、9月に入ってこれまでの円安方向で動いていたのが、一転して円高方向に一気に進み、100週移動平均線を下回ってきたことで、中長期的なドル円のトレンドが変わったことは、見落としてはいけない重要なところです。

日経平均がもし上昇するなら円安になることが不可欠ですが、日経平均が8月の大底からかなりリバウンドしてはいますが、ドル円の方は大きなリバウンドはほとんどしないで円高方向に向かおうとしていて、ずるずると下げていっています。

そのため、もしドル円の動きが騙しではなく正しいものとするなら、日経平均のここまでの急激な戻しの方が騙しであった可能性が高くなるため、日経平均が再度42000円の高値を更新していくというのは難しいでしょう。

これから年後半に向けていろいろな要因で株も為替も大きく動きが出てきますが、最終的に株価と為替の動きは相関したものになっていくので、ドル円の動きも日頃から見ておきましょう。

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korosuke

現役システムトレーダー。売りと買いを組み合わせたデイトレード戦略に特化した独自のスタイルを確立し、安定的に利益を得ている。セミナー講師も務めており、いずれも好評。 著書:暴落を上昇エネルギーに変える V字回復狙いの短期システムトレード (現代の錬金術師シリーズ) 出版社 : パンローリング

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