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前回のメルマガでは、世の中にはカーブフィッティングしている事例が多くあるという話をしました。
今回はその続きですが、システムトレードにおけるカーブフィッティングについて見ていきます。
ストラテジー作りで多くの検証をしていく中で、売買ルールを変えたり、追加したり、パラメーターの値を調整したりと、いろいろと試行錯誤していくと思います。
その結果とても滑らかで右肩上がりの資産推移曲線が得られて、これで売買ルールの優位性が分かり運用を開始!という流れになりますが、実際に運用を始めるとバックテスト結果と異なる成績になってしまうことは経験したことがあると思います。
売買ルールが広まりすぎて使えなくなってしまったのか、あるいは、相場が変わってルールが使えなくなってしまったのか、このまま使っていいものかと不安になるでしょう。
このようなことが起きるほとんどのケースは、「相場が変わったから」ということになると思います。
相場が変わるとなぜこれまでのバックテスト結果通りにならないのか?というと、過去の相場の値動きの中であればうまくいくというケースに特化しすぎた売買ルールになってしまっていることが原因です。
売買ルールを作っていく過程で、簡単な条件式から検証を開始しますが、なかなかいい結果にはならないので、新たにルールを追加したり、パラメーターを変えていくと悪いところが修正されて良い資産推移曲線に近づいていくと思います。
それ自体は良いことなのですが、最初に検証を開始したときの条件式での結果が悪かった場合、ベースになっているの売買条件がそれなので、そこから条件を追加したりパラメーターを絞り込んでいくことはその中で良かったケースのみを絞り込んでトレードしていることになります。
このときトレード数が大きく変わらなければいいのですが、トレード数がどんどん少なくなっていきながら資産推移曲線の結果が良くなっていくとしたら、いいところだけを取り出しているカーブフィッティングにはまっている可能性があります。
カーブフィッティングにならないためには、最初に行うときの売買条件ができるだけシンプルな形になっているもので、それなりにいいバックテスト結果になるような条件から始めることがベストです。細かいパラーメータ(移動平均乖離率●%)というような値は最初はあまり作りこむところではありません。
まずは、できるだけ少ない条件式でシンプルなロジックである程度右肩上がりになるような資産推移曲線になるようなところからスタートして、そこから調整を行うときは、いきなり多くの条件式は追加せず、まずは、条件式の数はあまり増やしたりせずに、条件式自体を見直して変えたりしながらできるだけ良い資産推移曲線になるような基本の売買条件を作ることが重要です。
それによって、シンプルなルールの中で優位性のありそうな結果がでるほど、過剰最適化で過去の相場に特化した売買ルールではなくなってくるので、その後の実運用でも同じような結果になり、長く使える可能性が高くなります。
では、売買ルールはそのように作っていくとして、その後に検証をする上でもう一つ重要なことがあります。
むしろこの次のステップの方が重要なものになりますが、それは次回にまた書きたいと思います。
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korosuke
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