関税問題による中長期のトレンドは?



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4月に入ってからのトランプ大統領の関税発言で世界中の株式市場は大荒れとなっています。急落しているところで、90日間の停止措置が出されるというニュースが出て一気に夜間でストップ高まで買われたと思ったら、フェイクだったことでまた一気に売られたりと、毎日日経平均も、NYダウも1000近く簡単に動いてしまうような高ボラティリティの動きが続いています。トランプ大統領の発言一つで大きく動いてしまうので、投資家としては次にトランプ大統領が何を考えていて、どんな発言をするか、のようなことを議論している人もいますが、それを予測してトランプ大統領の発言を投資判断としてしまうのは、予測自体が難しいうえに、ギャンブル的なトレードになってしまうので、考えること自体があまり意味がないと思っています。 そもそも、今回の発端となったトランプ大統領の関税発言が出ることを予測して売りを仕掛けるということができた人はほぼいないのではないかと思います。

 では、トランプ大統領の発言がどうなるかわからない以上、トレードはできない、かというと、そんなことはありません。株価が何によって動いたか、理由や背景を考えるのもいいですが、もっと重要なのはそれによって株価がどう動いたかという事実=値動きそのものです。どんなニュースが出てどう株価が動いたか、というのは無視して、純粋にチャートだけを見てみましょう。

 チャートから事実としていえることで重要なのは、まず、昨年8/5につけた30387円の安値を一時割りこんだもののすぐに切り返しその後は反発が続いていることです。もし、ここがさらに下抜けしてしまうと、昨年この安値近辺で大きく買った人たちも損失になるため、投げ売りが加速して一気に下に突き抜ける可能性がありましたが、それは回避されました。そのため、一旦ここが今回の下げの下げ止まった目安になるので、今後もまた下げてきたときにこの安値近辺を割りこまずに死守できるかどうかは重要な判断ポイントとなります。

 では、下げ止まってここからどこまで反発上昇が続くのか、が次に気になるところですが、そこで重要になるのが今回の急落前の3/26に付けた高値38225円です。この高値を超えることができるが、再度上昇トレンドに戻る可能性が出てきますが、ここを超えられずに今回の反発上昇が終わってしまうと、下降トレンドの中の一時的な反発上昇レベルということになり、この戻り高値では再度売られてしまいます。そうなると、その後の下げの流れで、再度今回付けた30342円下抜けに向かう動きとなり、この次は下げ止まらずさらに下抜けしてしまう可能性も出てきます。今の時点で、次のトレンドに向けてわかるのはこの上下それぞれの重要な価格帯を上下どちらに抜けてくるか次第になります。そのため、現時点で日経平均が5万円になる、とか、3000円になるとか、極端な株価になるかはこの価格帯に対する値動き次第でわからないとしか言いようがなく、逆に今後日経平均が長期的には5万円を超えるから今が押し目買いのチャンスと言われたとしても、現時点の値動きだけではそれはわからないというのが正解です。

 大きなトレンドを見極めるには、まずその前の段階にあり、上は38225円、下は30342円をどちらに抜けていくかを見極めてからになります。それまではこの上下の間を推移するボックス相場になり、方向性は出ていないので、中長期投資を考えている人にとっては、この方向性が決まるまではトレンドを見極めるのがよいでしょう。

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korosuke

現役システムトレーダー。売りと買いを組み合わせたデイトレード戦略に特化した独自のスタイルを確立し、安定的に利益を得ている。セミナー講師も務めており、いずれも好評。 著書:暴落を上昇エネルギーに変える V字回復狙いの短期システムトレード (現代の錬金術師シリーズ) 出版社 : パンローリング

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