誰も言わない海外投資家のカラクリ



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From;西村剛
八丁堀の事務所より、、、

 

ドーンと下がって、ジワジワ上がる・・・

そして、日々上がっていく株価を見て
ソワソワしている・・・

もしかすると、こんな個人投資家の皆さんが
ここ最近は、多いかもしれません。

ここ一週間は、
堅調に日経平均株価が上がっていますので、
直近だけ見ると、好調のように見えます。

先月下旬から、今月にかけての
株式市場は、そのような印象でしょうか。

 

ただ、冷静に見ると、
先月下旬の週に大きく下落した反動で
上昇しているに過ぎないとも見えます。

ですが、これは感覚にすぎません。
株のことを感覚でとらえるのは、危険です。

 

そこで、この感覚が正しいか、
8月2週(8月11日~8月15日)の投資主体者別売買動向を見てみましょう。

http://www.tse.or.jp/market/data/sector/
(『東証 : 投資部門別売買状況(株券/CB)』より引用)

 

ちょうど昨日発表された
「投資主体者別売買動向」を見る限り、

株式市場全体では

○海外投資家が201億円の売り越し
○信託銀行が826億円の買い越し
○個人投資家は1818億円の売り越し

です。

 

東証マザーズでは、

○海外投資家が17億円の買い越し
○信託銀行が11億円の買い越し
○個人投資家が8億円の買い越し

です。

 

ちなみに、、、
先週の株式市場全体は、

○海外投資家が4571億円の売り越し
○信託銀行が73億円の買い越し
○個人投資家は4508億円の買い越し

でした。

 

先週との比較をしながら、この数字を見る限り、

8月2週は、、、
その前の週に株価が大きく下落した反動で上昇し、
日経平均株価は約2%上昇、東証マザーズ指数は約9%上昇しました。

 

株式市場全体では、
暴落が起こった8月1週に、
4508億円と大きく買い越した個人投資家が
利益確定売りで、売り越しに転じました。

また、海外投資家は、様子見なのか
先週に比べ、小幅で売り越しです。

そして、信託銀行は、先週に続き買い越しです。

 

この状況を踏まえると・・・
今の株式市場は、いったん小康状態に入っていると思われます。

株価が落ち着いた状態ですので、
ここから株価がどう推移するかは、
とある投資家たちがカギを握っているかもしれません。

 

あなたは、誰が今後の株価のカギを握っていると思いますか?

せっかくですので考えてみましょう。





はい、いかがですか?

あくまでも私の見解ですが、
答えを言いましょう。

そのカギは「海外投資家」が握っていると考えられます。

 

彼らは、投資主体者別売買動向の推移を見る限り、
いま様子見姿勢だと思われます。

だから、彼らの動向次第で、
株価は左右されると考えられるのです。

では、彼らはどうやって、
この様子見姿勢を崩し、動いてくるのでしょうか?

 

それには、彼らの特徴を把握しておく必要があります。

彼らは、日本株を
「詳しい情報なし」で売買しています。

 

これが大きな特徴です。

えっ、と思うかもしれませんが、
そんなところなのです。

それこそ、米国株が上げれば買いますし、
下がれば売ります。

そんな大まかな傾向なのです。

裏を返せば、海外投資家は、
日本の株価を買うか、売るかは「米国株」中心に考えているということです。

 

もし、あなたが機関投資家であっても
そうだと思いますが、

どうしても、投資比率が高いのは、
自分の国の株式市場になってしまいます。

それはそうですよね?
そのほうが、情報が集まりやすいですからね。

だから、自分の国の株式市場については詳細に調べます。

 

ですが、海外の中でも特に、
日本やアジア、新興国市場については、
自分の国ほど詳細に分析はしないものです。

 

そうなると、
世界全体の株価指数である
「MSCI指数」に組み入れられている割合分を
機械的に配分している場合が多いのです。

 

だから・・・
一番投資比率の高い米国株が上昇すれば、
MSCI指数での、日本株の割合が相対的に下がり、
日本株を買い始めるのです。

反対に、米国株が下がれば、
日本株の割合が増えてしまうので、売り始めるのです。

 

単純ですが、、、
こんなカラクリで、海外投資家は動いているのです。

 

さて、色々と株式市場の状況を話してきましたが、
私たちシステムトレーダーにとっては、
正直、関係ない話です。

シグナルが出れば、その通りに買ったり売ったりするだけです。

 

ですので、最後に、、、
この状況をふまえて、いま何の売買ルールが機能しそうかお伝えしましょう。

 

単刀直入に言います。

それは「空売りデイトレ戦略」です。

 

海外投資家からの発注は時差の関係上、
寄り付き時に多く執行される傾向です。

つまり、この傾向を上手く利用するのが、
空売りデイトレ戦略です。

空売りデイトレ戦略であれば、
海外投資家からの買い注文が多い場合は寄り付き時に高く始まり
その後下落するといった傾向が発生したときに
上手く機能する可能性が高いです。

 

もし、あなたがすでに空売りデイトレ戦略を
組み込んでいれば、今の株式市場でよく動きを確認しておくと良いでしょう。

 

もしあなたが、まだ組み込んでいないのであれば、
今のうちから研究しておくと良いでしょう。

このような株式市場の状況は、
今回に限ったことではありません。

特に、昨年後半から、
私たちシステムトレーダーの中では「デイトレ戦略」が注目されています。

理由は、色々とありますが、
やはり、デイトレタイプの戦略で、コツコツ利益を稼ぐものがないと、
安定した利益を獲得できないというのが、大きな要因でしょう。

今に限らず、今後も役立つ戦略です。

ぜひ、あなたもチャレンジしてみませんか?

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西村 剛

Yahoo!ファイナンス 株の達人・証券アナリスト兼ファンドマネジャー・AllAboutガイド。 現在、30名の一流システムトレーダーを育成する特別プログラム講師に従事 (過去にも120名以上が一流システムトレーダーとして成長した実績がある) システムトレードを、全くの初心者でも分かりやすく、やさしい言葉を使うことから、受講生の成長度の高さや信頼を多く集める、教え上手な専門家。