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From;西村剛
今まさに上昇トレンドに入り、日本株全体が上昇中です。
先週には、日経平均株価が2万2000円を超えるときもあり、数ヶ月前では全く考えられなかった展開が今起きています。さて、そのような上昇トレンドになると、私たちシステムトレーダーの中で必ず注目される戦略があります。日々熱心に勉強しているあなたであれば、もうお察しでしょう。
勝率40%の戦略の運用で何か良い方法はないでしょうか?
そうです…あの「勝率40%の戦略」です。そして、その勝率40%の戦略について、先週このようなご質問をいただきました。そのご質問は、このようなものでした。
「今のような上昇トレンドで、あの戦略が有効なのは分かるのですが、どうも苦手意識があって上手く運用できません。この上昇トレンドに乗り遅れるのもイヤなので、何か良い方法はないでしょうか?」
さて、あなたであれば、このご質問にどのように回答するでしょうか?ぜひ、一緒に考えてみてください。ただ、きっとこの悩みを解決するには、「何が苦手意識なのか?」という部分をしっかりと知る必要があると思います。そして、それにはいくつか考えられることがあるとでしょう。そこで、まずこの勝率40%の戦略を確認したいと思います。
勝率40%の戦略の特長
この勝率40%の戦略は、勝率40%でも利益を上げることができるのが大きな特長でしょう。つまり、10回トレードした場合、4勝6敗という結果になります。負け越しです。でも、この10回のトレードで利益を上げることができます。なぜなら、それは4勝のときの利益が大きいからです。負けの回数は多いですが、その損失以上の利益を4勝で上げるのが特長です。
そして、もう一つこの勝率40%の戦略には、特長があります。それは、他の戦略とは大きく違うものです。もちろん、勝率も違うのですが、他の戦略に比べ「保有期間が長い」という特長です。
ジレンマの戦略
私たちシステムトレーダーの多くは、逆張り戦略や押し目買い戦略から運用を始める人が多いでしょう。そして、そこからシステムトレードの有効性を実感し、次に比較的保有期間の短い戦略を増やしていくシステムトレーダーが多い傾向があります。やはり、保有期間が短い戦略は、トレードしている感覚があったり、仮に損失になっても大きなダメージを受けにくいものです。だから、そのような理由で、短期保有を好むシステムトレーダーが多いでしょう。
しかし、この勝率40%の戦略は、全く反対で、保有期間が長いです。1ヶ月程度保有しますので、短期トレードに慣れた私たちシステムトレーダーにとっては、なかなか感覚として難しいところでしょう。ですが、この勝率40%の戦略は、上昇トレンドに入った銘柄が下落トレンドに入るまで保有するので、それが定石です。でも、この保有期間の長さに、私たちシステムトレーダーは、感覚として慣れていないので、厳しい。でも、上昇トレンドでは利益が上がるという、まさにジレンマの戦略です。
慣れない感覚を解消する方法
これが、勝率40%の戦略であり、あの「順張り戦略」です。では、この順張り戦略をうなく運用するには、どうすれば良いのでしょうか?それは、苦手意識の部分の攻略が必須でしょう。つまり、私たちシステムトレーダーが感覚として、なかなか慣れていない「長期保有」の部分を、何らかの方法で解決する方法が必要でしょう。
3つの条件式を加える
そこで考えられるのが、「保有期間が長いのであれば、保有期間を短くする」という発想です。通常の順張り戦略では、「○日間の安値を更新したら手仕舞い」という条件式を使うことが多いでしょう。例えば、そこに以下のような条件式を加えます。
◯1.株価が急騰したら手仕舞う
◯2.株価が大きな陽線を描いたら手仕舞う
◯3.○%の利益になったら手仕舞う
これらの条件式を加えると、保有期間が短くなります。また、このような条件式を加えると、株価の天井から落ちたときに手仕舞いするのではなく、上昇中の中で手仕舞いするようになります。そうすることで、勝率も上がるという相乗効果が見込めるでしょう。
ちょっとした工夫だが…
もちろん、保有期間を短くすると、本来の順張り戦略とは違った戦略になってしまう部分もあります。しかしながら、「上昇トレンドに上手く機能する戦略」という意味では、このような戦略を持つのも良いでしょう。また、上昇中の銘柄をどんどん掴むので、効率良く利益を積み上げることができます。
そうすることで、典型的な順張り戦略に苦手意識があっても、この方法を使うことで上昇トレンドで上手く利益を上げることができるでしょう。ちょっとした工夫ですが、苦手意識があるあなたにとっては、非常に重要なことだと思います。ぜひ、この方法を参考にしてみてください。
ー西村剛
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