ドローダウンに耐えるには?


From;斉藤正章
東京の自宅より、、、

この原稿を執筆している2月3日時点の株式市場は、ちょうど急落といえる状況になっています。そこで、本日は「急落時」についてをテーマに書かせていただきたいと思います。

まず、ご存知の通り、システムトレードを実践されている人にとっては、現在の株式市場が上昇相場であろうが暴落相場であろうが、本来はまったく関係がないことです。

なぜなら、売買のシグナルに従って注文を出す(統計的に有利なタイミングで売買する)という日々の行動は、普段とまったく変わらないからです。

強いて言えば、相場が大きく動くときほど売買のシグナルが多くなる傾向があるため、日々の発注作業の手間が増えるという違いがあることくらいでしょうか。

しかし、たしかに作業という意味では、暴落時であっても平常時と変わらないかもしれませんが、実際にはそれ以外の点で2つほど違いが出てきます。

ひとつめは、普段よりも大きなドローダウン(一時的な損失)が発生するということです。そしてもうひとつは、それに伴う精神的な動揺です。

基本的には、どんな投資方法で売買していたとしても、資産が一方的に右肩上がりになるということは不可能ですから勝ったり負けたりを繰り返しながら少しずつ資産を増やしていきます。もちろん、システムトレードであってもそれは同様ですので、利益を得る過程では必ずドローダウンが発生します。

そういう意味では、ドローダウンというものは、長期的に利益をあげ続けるための「必要なコスト」といえるのですが、このコストを受け入れることのできない人が案外多いのです。

 

根本的な話として、

「なぜシステムトレードが儲かるのか?」

ということを考えた場合、

私の答えは「大きな損をすることがあるから!」です。

 

あなたには是非、他人になったつもりで客観的に考えていただきたいのですが、もしも大きなドローダウンを被ることなく、右肩上がりに利益を出し続ける投資法があったとしましょう。このような魔法の投資法があったとしたら、誰もこの方法で売買するのをやめようとはしないはずです。

ところが、実際には同じ方法で売買し続けていると、どんなに有効な方法であっても、大きなドローダウンが発生するのは避けられません。

 

では、大きなドローダウンが発生すると何が起こるかというと、

「そのドローダウンの苦痛に耐えられない人たちが脱落する(売買をやめたり、反対の売買を行う)」

という現象です。

 

つまり、長期的には正しい方法で売買しているにもかかわらず、一時的な損失に耐えられずにシステムトレードによる売買をやめてしまうわけですね。じつは、これこそが「システムトレードにおける利益の源泉」になっているのです。

 

あたりまえの話ですが、統計的に有利なタイミングで買うためには、同じタイミングで売ってくれる人がいなければなりません。

しかし、もし「(短期的な意味での)儲かるパターン」というのが常に決まっていたら、誰も同じタイミングで売ってくれる人がいなくなってしまいます。

ですから、システムトレードにはドローダウンという「振るい落とし」があるからこそ、そこにエッジ(優位性)があるという発想で売買を行うといいのではないでしょうか。

 

ちなみにですが、多くの皆さんから「ドローダウンに耐えるにはどうしたらいいか?」ということをよく聞かれます。これには決まった答えがあるわけではありません。そこで、私自身が実践していることをお話しすると、私の場合は運用資産に対する感覚を「意識的に麻痺させる」ということを行っています(いました)。

本来、日常生活で金銭感覚というものは必要なものなのですが、システムトレードを実践していくうえでは、正常な金銭感覚はかえって邪魔になるからです。

たとえば、今日の残高を見たら、昨日よりも500万円も減っていた・・・というような状況に耐えられる人がどれだけいるでしょうか。しかし、数千万とか数億円などの大きな金額を運用していれば、そんなことは日常茶飯事です。

たとえ運用資金が100万円くらいだとしても、数日間で10万円や20万円のドローダウンを受けることも年に1、2回はあるでしょう。そういう意味でも、システムトレードを続けていくうえでは、資産の動きに敏感になりすぎないことも必要なのではないかと思います。

何しろ、長期的に利益をあげ続けるためには、精神がどんな状態だとしても注文は出し続けなければならないわけですから・・・

私も当初は、あくまでも「意識的に」資産の動きに対する感覚を麻痺させていたのですが、今では本当に何も感じなくなりました(笑)

 

今日の利益よりも1年後の利益を考えて行動するようにしましょう!

斉藤正章

 

 

 

 

■追伸

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斉藤 正章

2001年に元手30万円で株式投資を開始。当初は苦戦するも、2003年1月に独自のシステムを開発してから常勝トレーダーとなり、2006年に1億円を達成した後も安定した運用を続ける。勝率80%の逆張りシステムを中心に数種類のシステムを使い分ける。