私が使う売買ルール改良の手順



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From;斉藤正章
東京の自宅より、、、

 

ようやくシステムトレードで利益をあげやすい相場が来ました。

 

各々の使用している戦略によっても異なるでしょうが、7月以降の株式市場は非常に利益をあげやすい状態ではないかと思います。私自身は6月くらいまでやや苦戦気味だったため、現時点でそれほど驚異的な利益が出ているわけではありませんが、なんとか10%台の利回りまではもってくることができました。

しかし、例年に比べるとまだまだ地味な利回りですので、これから年末にかけて期待したいところです。(といっても、システムトレードの場合は何もすることがないのですが・・・)

 

これまでに何度も書かせていただいていることですが、「利益をあげづらい相場が長く続いた後には、利益をあげやすい相場が必ず来る!」のです。ですから、少々成績が悪い期間が続いたからといって、売買をやめてしまうのは絶対にやめましょう!

 

さてさて、今回の本題ですが、私が売買ルールを改良するときの手順について取り上げたいと思います。

 

じつは先月の終わり頃に、とあるセミナーで使用する売買ルールのチェックを依頼されました。(ただし、私が渡されたのは、若干オリジナルの内容をいじったものと思われます)

そのルールは、私がこれまでに作ってきたルールとはタイプが異なり、とても面白い発想で作られたものです。バックテストの成績を見たかぎりでは、非常に良く出来たルールであり、正直に言ってこのまま使用してもまったく問題ないレベルに達していると感じました。

 

しかし、このまま使用しても問題ないからといって、まったく改善の余地がないかというとそれはまた別です。私がいつも他人のルールをチェックするときに最初に確認するのは、「条件を厳しく絞り込みすぎた部分がないか」というところです

 

少しだけ具体的にいうと、例えば買いのルールに「当日の終値が前日の終値よりも高い」という条件があったとします。(あくまでも一例です)この場合、見方を変えると「当日の終値が前日の終値よりも安い場合は買い付けない」ということになります。あたりまえですね。しかし、私なら「当日の終値が前日の終値よりも安い場合には、本当にすべての買い付けを無視してもいいのか?」ということを疑います。

 

何が言いたいかというと、「当日の終値が前日の終値よりも高い」という条件を満たしていなかったとしても、条件付き(他の条件を追加すること)で買っても問題ない場合があるかもしれないということです。

 

例えば仮にですが、株価が高値圏にあるときには前述した条件を満たしていなくても成績が落ちないということがわかれば、「株価が高値圏にあるときは、当日の終値が前日の終値よりも安くてもいい」というように変更を加えることで、少なくとも売買回数を増やすことはできるわけです。当然、売買回数が増えればトータルの利益は増えるということになります。

 

次に確認するのは、「銘柄(会社)の規模によって、成績に違いがあるか」ということです。銘柄の規模というとわかりづらいかもしれませんが、基本的には売買代金の大きさで判断すれば問題ありません。

 

例えば、売買代金が5000万~1億円の銘柄群と、1億超~5億円の銘柄群とで成績に大きな違いがあるようであれば、それぞれに合ったパラメータ(数値)に調整することで成績をアップさせることができます。

 

これ以外に確認するポイントとしては、「トレンドの判定を加えたり外したりした場合に成績がどう違うか」とか、「指値等の数値を前後にずらした場合でも有効性に大きな変化がないか」というようなことをみていきます。初心者であれば、普通はその売買ルールの中で使用されているテクニカル指標などのパラメータをいじることから始める人が多いかと思いますが、私の場合はパラメータなどの数値を触るのは後回しであり、もっと大きな部分から改良を加えていくというのが根本的に異なるところでしょうか。

 

このようなところを意識して私なりの改良を施した結果、オリジナルと比較して次のように成績を改善することができました。

 

○平均損益:1.30% → 1.91%
○合計損益:3,987,148円 → 6,551,888円

 

ただし、良いところだけをあげれば上記のような改善がみられますが、最大ドローダウンは300,340円 → 465,400円 に悪化していますので、すべての成績が改善したわけではありません(笑)この売買ルールはもともとリスクが小さいため、多少ドローダウンが大きくなってもトータルの利益が増えたほうがいいだろうとの判断です。

 

ちなみに改良に取り掛かってからまだ90分ほどしか経過していませんので、まだまだ大きく改善する余地があるのではないかと思っています。今日は上級者向けの少々マニアックなテーマとなってしまいましたが、少しでも皆さんのお役に立てていただければ幸いです。

斉藤正章

 

 

 

 

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斉藤 正章

2001年に元手30万円で株式投資を開始。当初は苦戦するも、2003年1月に独自のシステムを開発してから常勝トレーダーとなり、2006年に1億円を達成した後も安定した運用を続ける。勝率80%の逆張りシステムを中心に数種類のシステムを使い分ける。

2 件のコメント

  • こんにちは。
    私は3月末から試験運用を続けております。
    やはり6月まで冴えない状況で、7月から順買がよく働くようになりました。
    まだ初期の損失が埋まり切らないですが、想定外の状況になってないかチェックしながら、
    「とにかく続けよう」のお教えに沿って頑張ってます。
    これからも記事等楽しみにしております。

    • 夏缶 さん

      こんにちは、
      システムトレードの達人 サポートセンターです。

      コメントを頂き、ありがとうございます!

      今年の3月から4月にかけては、

      3月は1万5,200円から1万4,200円まで急落、
      4月は1万5,000円から1万3,900円まで急落、

      などと短期間で大きく下落する場面がありました。

      株価が思ったように反発せずに、厳しい状況であったかと思います。

      7月位からは1万5,700円を突破したことで、順張りの買いに該当する銘柄で
      含み益を抱えている銘柄や利益確定ができたのではないかと思います。

      この調子で上昇トレンドが継続するようであれば、
      更に利益が拡大できるのではないかと思いますので、
      夏缶さんのおっしゃる通り、「とにかく続ける」ことが大切でしょう。

      もし、株価が急落する場面があっても、これまで通り、
      シグナル通りにトレードをして下さいね!

      シグナル通りに従うことで、
      検証結果で得た成績の再現が期待できるでしょう!!

      これからも株式投資ニュースを楽しみにして下さいネ。

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