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From;斉藤正章
東京の自宅より、、、
こんにちは。斉藤正章です。本日は「決済(イグジット)時の発注方法」について書かせていただきたいと思います。
売買ルールについて考えるとき、仕掛け(エントリー)方法については非常にこだわる方が多いのに対し、決済については何となくという方が多いのではないでしょうか。しかし、売買ルールというのは必ず仕掛けと決済がセットで成り立っていますので、決済の方法についても仕掛けと同じくらい検討する必要があるはずです。本日は決済の中でも、発注方法(決済時の注文方法)に絞ったお話しをさせていただきます。
通常、仕掛け時には「指値」の注文方法を使用した売買ルールを使っている方が多いのではないかと思います。なぜかといえば、単純にほとんどの場合、「指値」を使ったときがもっとも成績が良いからです。例外としては、せいぜい一部の売買ルールで「寄り指値」の注文を使うことがあるくらいではないでしょうか。
一方、決済時の発注方法については「成行」注文を使う方がほとんどかと思います。(デイトレなら「引成」注文)その理由についてですが、仮に現在保有している銘柄を「指値」で注文を出していたとして、もしその指値が通らなかった(決済できなかった)場合、次に指値が通る日まで保有している銘柄を決済することができなくなってしまいます。そのため、(ストップ時を除き)確実に決済することができる「成行」を使うことが多いわけです。
たしかにすでに保有している銘柄を決済するときには確実に決済できるとは限らない発注方法はデメリットが大きいといっていいでしょう。しかし、かといって「成行」で注文すると想定外の安い価格で売れてしまった(高い価格で買い戻してしまった)という別のデメリットがあります。そこで検討する価値のあるもうひとつの発注方法が「不成」という方法です。
一応「不成」注文について説明しておくと、任意の価格で指値を出しておき、もしも指値が通らなかったら大引け(15:00)で強制的に決済するという発注方法です。
つまり、指値と引成の両方の性質を持った発注方法と言えるでしょうか。
この記事をご覧になっている方の中にはすでに「不成」を利用しているという方も多いかと思いますが、たいていの売買ルールにおいては「成行」で決済するよりも成績が改善することが多いはずです。
しかし、もう少し突っ込んだ見方をしてみると、たしかに「成行」で注文するよりはわずかに改善傾向はあるものの、その改善度合いはわずかで「こんなものか」と思っている方もいるのではないでしょうか。
じつはこの「不成」注文を生かすためにはちょっとした「コツ」があります。「コツ」という表現は正確ではないかもしれませんので、表現を変えると「使える場所」が決まっています。
答えを書いてしまうと1行で終わってしまうので、もったいぶった書き方をしていますが・・・(笑)
この「不成」注文を使った決済を最大限に生かせるのは「空売り」タイプの売買ルールです。
実際にバックテストをできる環境をお持ちの方は試してみるとわかりますが、じつはこの「不成」による決済は仕掛けが「買い」から入る売買ルールよりも「売り(空売り)」から入る売買ルールのほうが効果が大きい傾向があるのです。
考えられる理由としては、基本的に株価は寄り付きよりも大引けのほうが安くなる傾向があるため、途中で指値が通らなかったとしても大引けで比較的有利な価格(安い価格)で決済される可能性が高いからではないかと思われます。
空売りタイプの売買ルールで使うのが有利とはいっても、デイトレの空売りは決済が「引成」注文で固定されるため、厳密には1泊以上は保有するタイプの空売りで使用するのが正しいということになります。
これから空売りのスイングなどに挑戦しようとしている方は、是非この「不成」注文を使用してみてはいかがでしょうか。
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斉藤 正章
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