あんぱん・チョココロネ・ドーナッツ



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From;斉藤正章

皆さま、大変ご無沙汰しています。

今年も波乱尽くしの1年でしたが、振り返ってみればあっという間でした。今年は昨年以上に統計を裏切るような動きが多かったため、全体的に苦戦した人が大半だったかと思います。

今、「統計」という言葉が出てきましたが、先月の下旬に開かれた年末システムトレーダーズ・ミーティングの懇親会で「システムトレードは統計学ですよね?」というご質問を受けたのを憶えています。

たしかにシステムトレードという投資法はベースに統計があるのは確かなのですが、それよりも「常識」や「センス(感性)」のほうがもっと大切なことだと思っています。

暴落時に買い付ける逆張りなどは良い例でしょう。
過去の統計上は、「暴落した銘柄を全部買っていれば必ず利益になる」はずですが、実際に買いのシグナルが出た銘柄を買ってみると、含み損を抱えて塩漬けになったままズルズルと損失を拡大させてしまったという経験のある方も多いのではないでしょうか。

これは「常識」や「センス」があれば、どうしてそうなってしまうかがわかると思います。
資金は誰でも限りがあるため、「暴落相場の初期」で資金の余力を使い切ってしまい、もっとも利益になるはずの「暴落相場の末期」では買うための余力がないうえに、「暴落相場の初期」で買ってしまった銘柄が大きな含み損を抱えることになるからです。
統計上は「全部の銘柄を買えば利益になる」ということが前提ですが、実際には統計通りの売買ができないわけですね。

常識やセンスが大切なのは、トレード以外のことにも当てはまります。

例えば自分がコンビニやスーパーのオーナー(あるいは仕入れ担当)になったつもりで考えてほしいのですが、以下の商品が売れた数(1日あたりの平均)が次のようなものだったとします。

【売れた数(1日あたりの平均)】
あんぱん 7個
チョココロネ 10個
ドーナツ 6個

皆さんなら、次にこの商品をいくつ発注(仕入れ)しますか?

単純に考えるなら、毎日平均で上記の数が売れているわけだから、上記と同じ数を発注すればいいと考えるのではないでしょうか。
まあ、それはそれで1つの正解ではあります。
適当に発注するよりはマシという意味ではです。

では今度は質問を変えますが、皆さんが夜遅くにスーパーやコンビニにパンを買いに行ったとき、目的の商品は残っているでしょうか?

この質問でピンときた方は常識やセンスがある方です。

商品の仕入れに必要な情報は、単に1日に何個売れているかだけでなく、何時間で売り切れるかを考慮に入れなければなりませんよね?
上記の情報では、あんぱんが7個売れているのはわかりますが、7個しか仕入れなかったから7個しか売れなかっただけで、10個仕入れていれば10個売れていたかもしれないわけです。
もちろん、もっと厳密な統計を取ればそれすらも分析は可能ですが、現実的にはまず常識で判断したほうが早いのは間違いありません。

今回は久々の記事ということもあるので、もうひとつだけ行きましょう(笑)

統計を調べれば、当然のことながら「売れ筋の商品」というのはすぐにわかります。
では、売れているものからランキング付けをして、店内を売れているもの順の商品で満たしたらどうなるでしょうか?

多分、コンビニだったら店内が全部食品だらけになってしまうと思います。
例えば、靴下などを置いておいても滅多に買う人はいないでしょう。
でもコンビニには靴下や下着、乾電池など、それほど売れないものも置いてあります。
なぜなら、あまり売れないものも置いておいた方が、結果的に店全体としては売上が上がるからです。

例えば私の場合、コーヒーをたくさん飲むので、カフェインを取りすぎないように「ディカフェ(ノンカフェインのコーヒーのこと)」もよく買います。
ところが、じつはディカフェというのはあまり需要がないのか、近所のコンビニやスーパーには置いていないため、わざわざ徒歩15分近くも歩くスーパーまで買いに行っているのです。

何が言いたいかピンときた方は常識やセンスがある方です(笑)

あまり需要のない商品でも、それが置いてあることで「わざわざそこまで買いに行く」という需要が生まれることがあります。
本来なら全部近所のスーパーで済ませていたはずですが、ディカフェの扱いがない近所のスーパーには寄らず、他の商品も含めてわざわざ遠いスーパーで買い物をして帰ってきます。

これも厳密には「相関性」などの統計をみることで分析は可能なのですが、もちろん常識やセンスを働かせた方がずっと有利です。(どんな相関性を分析するかは結局のところセンスが関わってくるので)

今回の例のように、「統計学」やその他の「●●学」など全般にいえることですが、学問はただそれだけでは本当にただの学問であって、実用的な使い方をしたいなら、まずは常識やセンスを働かせる癖をつけたほうが良いというのが私の考え方です。

皆さんはセンスに自信はありますか?

ー斉藤正章

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斉藤 正章

2001年に元手30万円で株式投資を開始。当初は苦戦するも、2003年1月に独自のシステムを開発してから常勝トレーダーとなり、2006年に1億円を達成した後も安定した運用を続ける。勝率80%の逆張りシステムを中心に数種類のシステムを使い分ける。