素直さ



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From;秋山大介

先日、このような本を読み終えました・・・

本のタイトルは『組織の不条理 – 日本軍の失敗に学ぶ』です。この本は、何かとビジネス雑誌などでオススメ本として、挙げられる、この本『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』につながる本です。

こちらの『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』は、経営学的視点もしくは戦略的視点で書かれていますが、『組織の不条理 – 日本軍の失敗に学ぶ』は、経済学的視点で書かれたものです。題材は、全く同じなのですが、全く切り口が違うので、学び方が全く変わる良い本です。

ただ面白いのが、これは私の感想であり、人それぞれだと思いますが、私は正直なところ、世間的に絶賛されている『失敗の本質―日本軍の組織論的研究』よりも、『組織の不条理 – 日本軍の失敗に学ぶ』のほうがしっくりきて、納得性の高いものでした。

限定合理性

内容をカンタンに言えば「限定合理性の中での意思決定では、人はそれが一番正しいと思っているので仕方がない」ということです。それをかつての大戦をもとに書かれたものでした。

ちなみに、これはトレードに置き換えると分かりやすいと思います。どれだけ周囲の人が、その買い方は損する確率が高いと言ったとしても、人は、その言葉を無視して買ってしまいます。そして、損をします。でも、その人自身は「それが正しい方法」だと信じているので、たとえ損をすることが分かっていても、1%でも勝てる可能性があれば、そこに資金投入してしまうということです。

もしくは、仮に自分も不安があっても、たとえそれが思いつきのトレードであったとしても…それまでに何らかの準備をしているでしょう。または、不安があり、新しい方法を取り入れようとしても、それには導入コストが色々とかかります。例えば、システムトレードであれば検証ソフトの購入費用や勉強する時間がかかります。

取引コスト

つまり、時間と費用がかかるので、それは取引コストというものが増大します。そして、その取引コストと、今のままでいることのコストや、1%でも勝つ確率があることを考えると、間違っているかもしれないと思っていても、そのやり方を継続してしまうということです。だから、ある意味これは「失敗がなぜ連続して起きるのか?」ということの解析でもあるでしょう。

と、、、このようなことが、この本には書かれていました。でも、それはそれで良いとして、もっと重要なことが書かれていました。その引用がコチラです。

”『組織が不条理を回避するためには、実は人間が限定合理的であり、人間が常に誤りうることを自覚しているかどうかが問題となる』”

”『人間が限定合理的であることを自覚し、誤りから学ぶためには、積極的に誤りを受け入れ、徹底的に批判的議論を展開することが必要となる。そして、もし誤りがみつかれば、将来、同じ誤りをしないように、それを排除するような新しい戦略・状態・制度を想像する必要がある。

ここで注意しなければならないは、批判は否定ではないということである。それは、どこまで認めることができるか、その限界を画定することである』”

いかがでしょうか?非常に深い話が書かれていませんか。実は、私この本の話を、今私につけているアメリカ人のコーチに情報共有として話ました。そのとき、この引用部分が非常に印象的だったと話しました。そして、もう一つ重要なこととして伝えたのが、これでした。

素直さ

「素直さ」

あの偉大な経営者である松下幸之助さんの本を読んでいただくと何度も何度も出てきますが『素直』『謙虚』があります。結局、素直でなければ謙虚さはないと思うので、やはり素直さが重要なのでしょう。この『組織の不条理 – 日本軍の失敗に学ぶ』も、結局のところ「素直さ」があれば、批判を批判として受け入れるのではなく、「高度なフィードバック」=「質の高いフィードバック」として受け止めることができるのでしょう。

批判ではなく「高度なフィードバック」

そして、批判を批判ではなく、「高度なフィードバック」=「質の高いフィードバック」と受け取ることで、誤りを減らし、その人自身の成長にドンドンつながるのでしょう。私は、この本を読んで、何度も何度も松下幸之助さんの「素直」という言葉を思い返しました。

結局、これはシステムトレードでも同じですよね。検証結果というのは、あなたがやろうとしているトレードに対して、「高度なフィードバック」をしてくれるものです。ただ、相手は感情を持って伝えてこないので、あまりそのような感じはないかもしれません。

検証結果という「高度なフィードバック」

でも、擬人化していれば、検証結果という彼は、いつでも質の高いフィードバックをしてくれます。非常に細かい部分も明確にして、どこがどうなっているかを伝えてくれます。私たちシステムトレーダーは、それに対して、きっと批判的に受け止め、腹を立てることはないでしょう。素直に受け止め、そして、その高度なフィードバックをもとに、更に利益につながるように改良の努力をしていくでしょう。

つまり、私たちシステムトレーダーは、自然とこの本に書かれた引用文のようなことをしているのです。だから、誤りを繰り返さず、次々と改善し、着実に利益を積み上げることができるのでしょう。そう考えると、私たちシステムトレーダーのしていることは、経済学的視点で見ても、合理的なトレード法を実践しているということです。

そうのように考えると、これはまた一つ新しい特権ですね。ぜひ、この特権は活かし続けたいものです。

ー秋山大介

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夢幻

平均年利100%以上を叩き出し、今なお資産を増加し続ける現役の専業システムトレーダー。 会社員時代は投資教育会社の統括マネージャーとして、成果を挙げた個人投資家やプロトレーダー、ファンドマネージャーなどに数多く会い、様々な実践トレードの手法を学ぶ。 斉藤正章氏や西村とも古くから交流があり、「システムトレードの達人」を開発当初から愛用している。 退職後は、当時の資金500万円のうち100万円を設備投資に使い、資金400万円で専業トレーダーに転身。 トレードの利益から生活費を捻出するため、当初は、資産がなかなか増えていかない状況が続くも、「システムトレードの達人」を使い独自の投資手法を構築することで、本格的にトレードを開始した2013年以降は年利回りが50%下回ることがないという安定した実績を残している。