歴史から学ぶトレードの教訓(関ヶ原の戦い)【Korosuke】



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korosukeです。

最近アプリで漫画を読むのにはまっています。

特に今はまっているのが、歴史ものの作品で、私の好きな北斗の拳の作者である原哲夫さんが書いているものです。

織田信長や徳川家康、直江兼続、前田慶次、などを題材にしたもので実際の話と漫画らしいフィクションも織り交ぜつつ、リアルな描写で読みごたえがあります。

ちょうど関ヶ原の戦いが出てくるところがありますが、その中で徳川家康の率いる東軍と、石田三成率いる西軍が戦い、皆さんご存じのように最終的には東軍が勝ちます。

それぞれの信じる義をもとに真っ向からぶつかり合うというのは、武士の精神そのものですごいことだと思います。

結果だけ見ると東軍が優位で圧倒的に押していたかというとそういうわけではなく、西軍と拮抗しており、むしろ押されて危ない場面もありました。

そんな中勝負を決定づけたのは、小早川秀秋が西軍から東軍に寝返ったことです。

小早川は、徳川家康と内通して東軍につく話はしていたようですが、その一方で西軍の石田三成からこの戦いで勝ったら関白に任命するということも言われており、
2つを天秤にかけて最終的にはどちらにつくか最後まで迷っていたそうです。

 

その態度を見て、家康が小早川の陣に鉄砲を撃って怒りを示したので、慌てて東軍につくのを決めたという話になっていますが、これは話の上でよく言われていることで真実かどうかはわかりません。

実際には、ぎりぎりまでどちらが優勢かを見極めようとしていたそうです。

諸説あり、こちらも調べていくといろいろな人間同士の駆け引きがあって面白いのですが、書くと長くなってしまいますのでここでは割愛します。

この戦いを通してトレードにも通じるところがいくつかあります。

まず、東軍と西軍のどちらかについて戦うという状況は、相場で買い方と売り方に分かれて戦うということに置き換えてみましょう。

東軍、西軍どちらにつくかを選択するということは、自分の考えでは相場は上昇するから買い目線を貫く、下がっても資金を入れて買い増し、上がるという信念をもって買いで攻め続けるということになります。

 

それだけぶれずに信念をもってポジションをとることはすごいことだと思いますが、相場においてはこの考えはむしろ危険になります。

もちろん、自分の考えた通りに相場が動けば、理論的に考えその通りに動いたということで称賛されるかもしれません。

しかし、その信念を貫き通すあまりに、劣勢になって負けることが分かっていても戦い続けるとなると、
逆張りでさらに追加で買ったら下がり続けるというナンピンをしていくことになります。

それでだめなら本望だと最後まで戦い続ける美学もあるかもしれませんが、一番大事なのは、最後まで生き残ることです。

とくに相場においては、短期的に派手に勝つよりも、長期的に生き残ることが重要です。

そのためには、売り方、買い方、今どちらが優位な流れになっているか、を見極めてから、その勝ち馬に乗るという、
小早川のような発想の方が卑怯に思えるかもしれませんが、投資行動としては正しいことになります。

 

セミナーやメルマガなどでもよく言いますが、相場にはトレンドという大きな流れがあります。

それに反して戦っても、最終的には流れには逆らえずやられてしまいます。

上がるか下がるかということにフォーカスしすぎでしまうと、自分の思った方向と逆にいったときに、頑なに我慢したりしてロスカットを遅らせてしまいます。

相場の世界ではあまり強い信念をもつ(バイアスをかける)ことは、間違えると大きな損失につながる危険性があります。

むしろ、常に中立的な見方でどちらに動いても流れにあった方向についていくだけという、中途半端なスタンスの方がうまく立ち回ることができます。

武士道の精神には反するかもしれませんが、相場は流れに乗ること、勝つことが最も重要です。

歴史上は非難されるでしょうが、相場では小早川のようなスタンスで勝ち馬の勢い(トレンド)についていくというスタンスでぞんでみると良い結果につながるでしょう。

 

― Korosuke
 

 

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korosuke

現役システムトレーダー。売りと買いを組み合わせたデイトレード戦略に特化した独自のスタイルを確立し、安定的に利益を得ている。セミナー講師も務めており、いずれも好評。 著書:暴落を上昇エネルギーに変える V字回復狙いの短期システムトレード (現代の錬金術師シリーズ) 出版社 : パンローリング

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