「売買シグナル」機能を使うと、落ち着いて、安心して注文ができます

著名システムトレーダー斉藤正章さん
斉藤正章
更に話を付け加えましょう。例えば、業績を見て売買する投資家の方は、業績が割安か割高で判断しますよね。また、チャートで判断する投資家は、チャートの形で判断しますよね。これをシステムトレーダーの視点から見ます。システムトレーダーから言うと、どちらも違うわけではないのですが、情報が不足しています。業績だけでも不十分ですし、チャートだけでも不十分なのです。または、組み合わせでも不十分なのです。
森下千里
なぜ、どちらも不十分なのでしょうか。
斉藤正章
そうですね。業績から判断して投資する方法について解説しましょう。業績を見る場合は、長期投資でないと効果がありません。例をあげます。サブプライムショックのように、2006年以降は比較的株価が下がり続けています。つまり、割安だろうが、割高だろうが、株価は株式市場の動向に大きく左右されます。全ての銘柄が下がれば、その後上がりますし、反対に上がれば、下がります。つまり、業績が反映されるのは、5~10年の長期であり、目先の1、2か月は、反映されないのです。よって、長期という前提がないと成立しないので、不十分なのですよね。

とはいえ、テクニカルだけでも実は不足があるのです。不足の部分は「市場の状況」が判断に考慮されていないというところです。たとえば、全く同じ形の2銘柄のチャートが存在したとします。この2銘柄は、この先どのようになるでしょうか。どのようになるかは、日経平均が上昇したときや下落したときでは異なります。チャートの形は関係なくなります。つまり、市場が良ければ、チャートの形がどのようなものであっても、上がることは多いのです。チャートの形だけで判断するには、物足りないのです。このようなこともあり、今上がっている銘柄を、一般的には買いますよね。

そうそう、「システムトレードの達人」には、「シグナル数フィルター」という機能があります。この機能は、売買ルールに合致した銘柄が何銘柄あるかを確認することができ、フィルターとしても活用することができるのです。たとえば、上場している銘柄の数が3000銘柄あったとします。そして、その中で300銘柄が順張りルールの買い条件に当てはまった場合にだけ、買うということを条件にします。ということが、どういうことかというと、3000銘柄あるうち10%も順張りルールの買い条件に該当している状態なので、つまり上昇トレンドと言えるのです。この様にシグナル数を利用することで、今の株式市場がどうなっているかといったことを判断しながら、売買することができるのです。

そこで、単純に全て買うのではなくて、多くの上昇トレンドの銘柄があるときだけ買うとう設定や、反対に下げている銘柄が多くなるときに買うという方法もあるのです。そのようなものを上手く取り入れると、非常に右肩上がりのグラフが出るようになります。

しかしながら、そのようなことが相場で頻繁に起こるわけではないので、実際のところ、投資の機会というのは少ないものなのです。

以上を踏まえると、チャートだけでなく、市場の状況を判断するということが大事なことになるのです。
森下千里
そうですか。「システムトレードの達人」はそのようなことも踏まえて検証ですね。
斉藤正章
そうです。そのようなことも設定して検証できます。
森下千里
なるほど。ちなみに、株価は日々更新されますが、それに合わせて、売買ルールも更新していかないといけないのでしょうか?
斉藤正章
そうですね。まず、株価ですが、こちらは更新する機能が付いています。そして、売買ルールですが、こちらは「保存機能」利用すれば、簡単に更新することが可能です。その際は、作成した売買ルールを、適当な名前を付け、全銘柄で検証するように保存しておきます。

せっかく決めたルールですから、この通り実際に売買したいですよね。ただそのとき自分でチャートを見て対象の銘柄を探すのは非常に大変です。そのようなときは、この「売買シグナル機能」を使用します。

ボタンを1つクリックすると、すぐに条件に合致している銘柄を探してくれます。設定した優先順位に従って、順番が出てきます。10銘柄で分散してカウントすれば、その上から10銘柄を選んで注文をするだけです。つまり、日々どの銘柄を売買すれば良いかを、毎日ボタン1つの動作で確認することができるのです。もちろん、その結果は作成した売買ルールを反映していますので、その通り売買すれば、検証結果に近付くのです。
森下千里
例えば、「システムトレードの達人」を使用する場合は、基本的に1日1回はトレードした方が良いのでしょうか?
斉藤正章
そうですね。結局、システムトレードは、過去の検証結果と同じような成績を残したいのです。過去の検証結果と同じ成績を得たいのであれば、毎日見ることが必要です。夜に次の日の注文を出せばいいので、夜に「システムトレードの達人」を使って売買シグナルを確認することは必要ですね。ただし、売買すべき銘柄が抽出されますので、「新規買い」と表示されたら、表示された優先順位に従って、証券会社に「買い」の注文を出すだけです。つまり、デイトレードのように張り付いて見ている必要は全くないのです。
森下千里
そうですよね。夜落ち着いて注文を出せるのは、本当に楽ですよね。
斉藤正章
そうですね。デイトレードをしているときは、仕事中も気になってしまいますよね。ただし、システムトレードでは、デイトレード用の法則(売買ルール)が完成したとすれば、1日1回調べる作業をすれば、売買ルールにのっとって何を売買するべきかが表示されます。その売買ルールに合致する銘柄が全部表示されているので、表示されたものを、そのまま注文するだけなのです。
森下千里さん
森下千里
デイトレードしているときは、仕事中、気になって仕方ありませんでした。結構、疲れてしまいますよね。ですが、システムトレードでは、売買ルールに合致する銘柄を1日1回探せば良いだけなのですね。同じデイトレードでも、精神的にずいぶん違います。
斉藤正章
そうですね。繰り返しになってしまいますが、システムトレードは自分で作成した「売買ルール」に従って、淡々と売買します。そして、その売買ルールは、過去の統計データを反映したものなので、将来も、過去の統計データに基づき、利益が出るのではないかといった予測をすることができるのです。例えば、この「システムトレードの達人」の検証結果画面を見ると、細かいことは分からなくても、初心者がみても視覚的に何となく、善し悪しの判断は付きますよね。
プロフィール
森下千里
森下千里もりした ちさと
1981年愛知県生まれ。
雑誌やバラエティー番組、舞台などひっぱりだこの人気タレント。
趣味はカレー作り、お菓子作り、ゴルフ、ゲーム、株!
昨年ファイナンシャルプランナー3級、マネーマネジメント1級取得。
現在カレー店『芸能人 カレー部』を各地で営業中!http://www.currybu.jp/
オフィシャルブログ:
http://ameblo.jp/morishitachisato/
斉藤正章
斉藤正章さいとう まさあき
1975年東京生まれ。
デザイン系専門学校を卒業後、システム開発会社に就職。プログラマー兼システムエンジニアとして8年間勤務。
2001年に元手30万円で株式投資を開始。当初は苦戦するも、2003年1月に独自のシステムを開発してから常勝トレーダーとなり、2006年に1億円を達成した後も安定した運用を続けている。勝率80%の逆張りシステムを中心に数種類のシステムを使い分ける。
著書に『株 勝率80%の逆張りシステムトレード術』『斉藤正章の株 両立80%の逆張りシステムトレード実践テクニック』(日本実業出版社)がある。
西村剛
西村剛にしむら つよし
財閥系運用会社にて、国内株式中小型株アナリスト兼ファンドマネジャーを経験。年間200社程度の経営者に取材を行う。
2005年フェアトレード株式会社代表取締役就任。
2009年「システムトレードの達人」を使って、株式戦略マル秘レポートを連載中。
著書に『実践 空売りトレード』(明日香出版社)がある。